ビットコイン(BTC)は過去24時間で8.7%下落した。BTCの強気と弱気の戦いは5万ドルを軸に展開されている。多くのアナリストやコメンテーターたちは、水晶玉を取り出して、ビットコインのきらびやかな未来を覗こうとしている。
3月4日、ブルームバーグ・インテリジェンスのシニアコモディティストラテジストであるマイク・マッグローン氏は、ビットコインが10万ドルに近づいていることを示唆する過去のデータを指摘している。
マッグローン氏のロジックは、昨年3月の市場暴落と同じレベルにあるグレイスケール・ビットコイン信託の株式のディスカウントを中心として展開されている。ディスカウントとは、グレイスケールのビットコイントラストの株式が原資産のビットコイン価格よりも低い価格で取引されている場合に現れるものだ(逆の場合はプレミアムだ)。
マッグローン氏によれば、米国の取引所でのビットコインの価格差は「堅調な価格基盤の前兆」だという。
Grayscale #Bitcoin Trust Discount May Signal March to $100,000 - Bitcoin's end of February price disparities on U.S. regulated exchanges portend a firming price foundation, if history is a guide, and are evidence of just how nascent the crypto is. pic.twitter.com/qj6hfTvH8K
— Mike McGlone (@mikemcglone11) March 4, 2021
ツイッターのユーザー”Lee Hendricks”は異論を提示している。グレイスケールのディスカウントのきっかけは、今後の上場投資信託(ETF)やほかの仮想通貨ファンドからの圧力の結果である可能性だと指摘している(その見方も強気ではあるが)。
ブルームバーグのストラテジストだけがBTCに大きな期待を寄せているわけではない。Youtuberのラーク・デイビス氏は「最初の大きな価格の波が過ぎたところだ」と述べている。
This #bitcoin bull run has barely even started yet! We are just now past the first major price wave. Get ready for wave 2. pic.twitter.com/kRzAqlB2E8
— Lark Davis (@TheCryptoLark) March 4, 2021
テクニカルアナリストのカレオは3月2日、BTCが今年4月の初めに10万ドルに達すると予測するチャートを投稿した。
これは2年前の彼の「ビットコインの半減期時代の価格」とうい分析チャートのフォローアップだ。その分析ではBTC価格が2021年半ばまでに20万ドルに達すると予測していたが、彼は2週間前に、まだそれを信じているとツイートしている。
別のアナリストの”MasterChangz”は、ビットコインが2021年半ばよりも早く、おそらく4月はじめに20万ドルに達すると主張している。彼によると、次の上昇は今後は2週間で7万7000ドルにまでなるという。
Ok this bull run fractal is become more insanely accurate by the day.
— (@MasterChangz) March 4, 2021
I'm literally making bank of trading it, its like a cheat sheet.
$77,000 next up.#BTC pic.twitter.com/JJS4Huu6ri
ほかの予測はさらに大胆なものだ。米仮想通貨取引所クラーケンのジェシー・パウエルCEOは、ブルームバーグとのインタビューでビットコインは10年以内に100万ドルになるだろうと予想している。
パウエル氏はビットコインの価値は「無限大」であると主張する。「真の信者は、それが月、さらに火星、そして最終的に世界の通貨に至るまで続くと言うだろう」。
クラーケンのグロース責任者であるダン・ヘルド氏はツイッターでこの主張を繰り返している。
「ビットコインは0ドルよりも100万ドルに達する可能性が高い」
このような楽観的な予測が相次いでいる一方、過去の歴史をみると、3月は血なまぐさい月になる可能性がある。ビットコイン価格は過去9年のうち6年間で、3月に平均5.8%下落している。昨年には価格が50%以上急落した相場暴落も起きている。とはいえ2013年3月には価格が179%上昇し、BTCの歴史で2番目に大きい上昇を見せている。