イーサリアム(ETH)の価格が小幅に上昇した木曜、SNS上のトレーダー心理が一転して強気に傾いた。市場全体が依然として警戒ムードにあるなか、イーサリアムは相対的な回復を見せている。
マーケット分析プラットフォームのサンティメントによると、イーサリアムが3500ドル近くまで上昇したことが強気転換の引き金となったという。
サンティメントは木曜、SNS上のイーサリアムに関するコメント比率が強気2.7:弱気1となり、7月以来で最も高い強気バイアスを記録したと報告した。
「イーサリアムのトレーダーは、極端な弱気から一気に極端な強気へと転じた」と同社は指摘。「ETHが3500ドル近くまで反発したことで、市場は『再び動き出した』と感じたようだ」と述べた。
コインゲッコーのデータによると、ETHは過去24時間で3251〜3451ドルのレンジで推移し、金曜早朝時点では3323ドルで取引されている。
FOMOは上昇の妨げにも
しかしサンティメントは、強気ムードの高まりが必ずしも好材料とは限らないと警告している。「価格はしばしば市場参加者の予想とは逆方向に動く」と同社は分析する。
同社のデータでは、火曜にETHが3700ドル付近で取引されていた際には、強気コメントが弱気コメントを下回る0.86:1となり、4月以降で2番目に悲観的な水準だった。
「火曜のようなFUD(恐怖・不安・疑念)が続く方が健全だ」とサンティメントは述べ、「その後の売りが直近の上昇を後押ししたが、今はFOMO(取り残されることへの恐れ)が再び上昇を阻む局面にある」と分析した。
「トレーダーの“4000ドル早期回復”という期待が落ち着き、強気センチメントが再び冷めたときこそが、本当の買いシグナルとなる」とも付け加えた。
仮想通貨市場全体は依然として「恐怖」
一方、市場全体では依然として慎重な姿勢が強い。米中間の貿易摩擦やマクロ経済要因が引き続きリスク回避を招いており、仮想通貨市場全体は下落基調にある。
仮想通貨市場のセンチメントを測る恐怖強欲指数は金曜、100点中24点となり、「極端な恐怖」を示した。これは前週の「恐怖」レベルからさらに悪化している。
恐怖強欲指数は火曜、ビットコイン(BTC)が3週間ぶりに10万6000ドルを割り込んだ際に21点まで急落し、過去7か月で最低水準を記録した。
一方、ビットコイン技術企業Jan3の創業者サムソン・モウ氏は、X上で「ビットコインの強気相場はまだ始まっていない」と繰り返し主張しており、今後の上昇余地は十分あるとの見方を示している。
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