2024年に入り、オンチェーン活動が急速に増加している。特にイーサリアムのブロックチェーンネットワークは、ユーザーベースの拡大など多くの面で顕著な成長を示している。
コインベース・インスティテューショナルとグラスノードによる新しいレポートによると、2024年上半期におけるイーサリアムおよびレイヤー2(L2)の1日のあたりのアクティブアドレス数が127%増加した。レポートによると、イーサリアムとL2のオンチェーン活動の増加は、主要なL2での活動の大幅な増加によるものだったという。
L2とは何か
イーサリアムの上に構築されたレイヤー2(L2)ブロックチェーンは、トランザクション処理を高速化し、ネットワーク手数料を低く抑えることを目的としている。これらのL2ソリューションは、並行するブロックチェーンで検証された後に低コストのトランザクションを処理し、その記録をメインのブロックチェーンに転送して記録の不変性を確保する。
イーサリアム分析プラットフォーム「Growthepie」のデータによれば、現時点でトップ3のL2はリネア、ベース、アービトラムであり、合計180万のデイリーアクティブアドレスを持つという。

2024年5月、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は、イーサリアムのL2が営利目的の組織や非代替性トークン(NFT)のような資産を購入する人々にとって「究極の活動の場になっている」と主張した。
L2のユーザー増加がイーサリアムを上回る
コインベースとグラスノードによると、新しく、より高速で安価なL2の急速な開発の中で、レイヤー2ブロックチェーンのユーザー増加はイーサリアムのそれを大幅に上回っている。

レポートによれば、2024年第2四半期におけるイーサリアムおよびL2のトランザクション数は59%増加し、その大部分はL2での増加であったという。
「オンチェーンへの移行は、貸付、ステーキング、取引などさまざまなユースケースによって推進されており、既存のユースケースが成熟し、新しい革新的なユースケースが登場するにつれて、採用が増えると予想される」と。レポートは書いている。
さらに、2024年第2四半期におけるイーサリアムの総トランザクション手数料は、トランザクション数が59%増加したにもかかわらず、58%減少した。このネットワーク手数料の減少は、2024年3月に実施されたイーサリアムのデンクンアップグレード後に顕著に現れたものだ。
イーサリアムのオンチェーン活動が著しく増加した一方で、ビットコイン(BTC)ユーザーの活動は2024年第2四半期に減少したと報告されている。具体的には、1日あたりのアクティブなビットコインアドレス数は20%減少し、1日のアクティブエンティティの数も16%減少したという。