イーサリアムネットワークの手数料は上昇し続けている。YChartsのデータによると、1トランザクションあたり平均手数料は17.43ドルまで一時上昇した。

ガス手数料が17.43ドルというのは過去最高の数値だ。分散型金融(DeFi)の熱狂が最盛期だった9月時点での12.54ドルというのが、これまでの最高値だった。過去最高値を更新した後、足元ではイーサリアムの手数料は下落している状況だ。

イーサリアムの平均手数料  出典: YCharts

複数のDeFiプラットフォームにおけるイールドファーミングにより、ステーブルコイン送金のための負荷が増加し、イーサリアムネットワークが以前よりも積極的に利用されるようになっていた。その結果、ETHの平均手数料が急騰。多くの場合、一部のDeFi市場の参加者に損害を与えることもあった。

1月4日、イーサリアムの手数料急騰を受け、ノンファンジブルトークン(NFT)を使ったゲームプロジェクト「Aavegotchi」はメインネットの立ち上げを延期した。Aavegotchiでは、Maticネットワークでのプロジェクト立ち上げを検討することにも触れている。

イーサリアムネットワークをプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へとアップグレードさせるイーサリアム2.0のローンチにより、ブロックチェーンのスケーラビリティが改善し、トランザクションコストの削減することが期待されている。一方で、ETH2.0に向けたプロセスは既に始まっているが、アップグレードが完了するまでには数年かかると予想する声も出ている

CoinMarketCapのデータによると、1月4日にガス手数料が急騰したタイミングは、イーサリアムが24時間の取引高が530億ドルを超えて新記録となったのと一致する。

イーサリアムの取引高と手数料の急増は、今年後半のCMEによるETH先物のローンチが関連しているかもしれない。2017年にCMEがビットコイン(BTC)先物を発表したときも、投資家の関心が高まり、BTCの取引高と手数料が急騰した。

イーサリアムは2018年1月8日に達成した過去最高値1430ドルから、あと400ドルまでの位置にある。時価総額で第2位の仮想通貨は、2020年の1年間で660%以上の上昇を記録している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

 

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