エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は、地熱発電の会社に対し、特定の施設をビットコインマイナーに利用できるようにすることを求めている。

ブケレ大統領は9日にツイッターで、国有電力会社ラ・ジオ(LaGeo)の社長であるマイノール・ジル氏に、国内火山の「非常に安価で、100%クリーンで、100%再生可能で、排出量ゼロのエネルギー」でビットコイン(BTC)のマイニングを促進するよう指示すると述べた。ラ・ジオ社は、エルサルバドルで唯一、アワチャパンとベルリンの2つの地熱発電所を運営しており、さらにサンビセンテとチナメカに新たな施設を建設する計画を発表している。

エルサルバドルには23の活火山があり、地熱発電の設備容量は200メガワットを超えている。同国ではエネルギーの半分以上を再生可能エネルギーが占めている。エルサルバドルの地熱発電の潜在能力は644MWに近いとされ、ラ・ジオ社は現在、利用可能な発電量の約31%を利用していることになる。Cambridge Bitcoin Electricity Consumption Indexのデータによると、ビットコインは1時間あたり116.7テラワット以上の年間電力を使用している。

再生可能エネルギーを巡っては、イーロン・マスク氏率いるテスラ社がビットコインのマイニングにかかる電力消費を問題視、ビットコイン決済を中止した経緯がある。この発表を受けてビットコインは急落し、現在の価格レンジはこの暴落を引きずっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン