欧州中央銀行(ECB)の理事会メンバーであるファビオ・パネッタ氏は、インタビューの中で、ECBは「特定の閾値まで」のデジタルユーロの保有のみを許可する可能性があると語った。また中央銀行デジタル通貨の展開によって銀行が預金を失う可能性は低いとも付け加えた。

具体的には、パネッタ氏はこの閾値は「約3000ユーロになる可能性がある」と明らかにし、それによりほとんどの人の現金需要を満たすだろうと述べている。

パネッタ氏は、この数字は「まだ議論中」であり、ECB側でデジタルユーロの支払上限をまだ決定していないとも付け加えた。パネッタ氏は、ECBは商業銀行と競合するのではなく、「もう1つのデジタルオプション」を備えた金融サービスを提供するだけであると強調した。

「デジタルユーロは金融システムと銀行を不安定にすることはない」とパネッタ氏は述べた。「人々が現金の一部をデジタルユーロに変えることにした場合、銀行は預金を失うことはない。そして私が言ったように、私たちはデジタルユーロの大量保有できないようにするつもりだ。銀行が実際に預金を失くことになったとしても、私たちは銀行に大量の流動性を提供することもできる」。

パネッタ氏は、ECBが10月に開始したデジタルユーロに関する協議では、多くの人にとって最初の懸念はプライバシーであったと付け加えた。

「協議段階では8000件の反応があった。人々が最も懸念しているのはデータ保護だ。人々は、個人データを不適切に使用されないことが重要であると考えている」

ECBはラガルド総裁が提案したデジタルユーロ発行するかどうかを決定するタイムラインを既に延期させている。ウェブサイトをみると、中央銀行は「2021年半ばに向けて」決定するという。パネッタ氏によれば、その時点からECBが協議を行い、技術的ソリューションを決定するのに続き、「4年または5年」でデジタルユーロが開始することになる。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン