著者 Hisashi Oki dYdX Foundation Japan Lead

早大卒業後、欧州の大学院で政治哲学と経済哲学を学ぶ。その後、キー局のニューヨーク支局に報道ディレクターとして勤務し、2016年の大統領選ではラストベルト・中間層の没落・NAFTAなどをテーマに特集企画を世に送り込んだ。その後日本に帰国し、大手仮想通貨メディアの編集長を務めた。2020年12月に米国の大手仮想通貨取引所の日本法人の広報責任者に就任。2022年6月より現職。

Nouns DAOが、Nounsのフォークを可能にするアップグレードv3について可否を問う投票を実施し、8月13日、賛成多数で可決した。v3は過去1年間ほどNouns DAO内で議論を呼んだアップグレードであり、今後Nouns DAOがフォークの悪用による攻撃にさらされないか注目だ。

Nounsは、ドット絵のキャラクターNFTを1日に一度オークションでオンチェーンで販売するプロジェクト。売上げはDAOのトレジャリーに送られる。Nouns DAOは、売上げの用途をめぐって活発に投票を行なっていることで知られている。

今回のv3の提案は、スマートコントラクトをアップグレードし、ガバナンスや意思決定プロセスに新たな機能を加えることだ。例えば、提案の編集機能、提案をするための投票権を集める機能、反対だけ表明できる期間の設置、などが新機能に含まれる。今回、議論を読んでいるのはNounsがフォークできる機能だ。

8月7日に投票開始し、8月13日に投票が終了。83.59%が賛成に回った。

Nounsをフォークできる新機能は、「ナウナーズ(Nouners)が現在のDAOを退出し(Exit)新しいDAOにフォークすること」と定義されている。フォークに必要なしきい値に達するまでトークンが保管されるEscrow Periodと従来のDAOから新しいDAOに資金が移動されるForking Periodの2段階に分けて実行される。

現在のしきい値は全体の20%。オークションハウスの管理権も新しいDAOに移行する。

Nounsのフォークで賛否

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