仮想通貨投資商品は、8月13日から19日の週に5500万ドル(約80億円)の資金流出がみられた。
コインシェアーズによれば、先週の流出額のうち4200万ドルがビットコイン投資商品ものだった。ビットコイン上場投資信託(ETF)の承認が近いとの楽観的な見方が広がっていたが、その流れは変わりつつある。
イーサリアム投資商品も市場シェアを考えるとさほど良い状況ではなかった。イーサリアムのファンドからは900万ドルの流出が見られた。一方、ポリゴン、ライトコイン、ポルカドットからは合計200万ドルの流出があった。先週、流入を見せたのはリップルとカルダノだけだった。前者は120万ドルの流入、後者は10万ドルの流入だった。
地理的に見ると、ほとんどの地域で流出が報告された。カナダが3590万ドルの流出で最も大きな損失を出し、次いでドイツと米国がそれぞれ1100万ドル、550万ドルの流出だった。スイスとオーストラリアだけが流入を報告し、スイス市場は350万ドルの流入、オーストラリアは10万ドルの流入を見せた。
コインシェアーズによれば、これらの流出はSECが現物型ビットコインETFの承認に動かないことによるものだという。「我々は、この(市場の)動きは最近のメディアが強調している、SECが米国の現物ベースのETFの承認が即座には起こらないという事実に対する反応だと考えている」と語った。
現物ベースのビットコインETFの承認の可能性を巡る投資家の憶測は、仮想通貨の未来に対する大いなる楽観を引き起こしている。一部の専門家は、そのような承認が仮想通貨にとって新たな最高値へと向かう触媒になると主張している。
最近、リサーチ専門会社のファンドストラットは、SECが現物ベースのビットコインETFを承認し始めると、「ビットコインの価値は2024年末までに15万ドルを超えるだろう」と予測している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン