著者 DMM Bitcoin マーケットレポート
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・週足では下落基調も底打ちか

DOGE/JPY週足チャート
暗号資産(仮想通貨)はBTCが500万円を回復するなど、活況を取り戻しつつあるが、本日はアルトコインに注目してレポートする。
上図は、2022年3月から直近までのDOGE/JPYの週足チャートである。
暗号資産市場の時価総額のうち、1~2%は「ミームコイン」と称される銘柄が占めている。今回取り上げるDOGEは、そのミーム銘柄の中で時価総額1位、暗号資産市場全体でみても9位(CoinMatketCap)となっている代表的なミーム銘柄である。
チャートをみると、DOGEの価格は実業家イーロン・マスク氏の動向で大きく振れる傾向が確認できる。
イーロン・マスク氏とDOGEの関係については、テスラ社の決済サービスにDOGEを採用するなど、氏の思い入れの深さが伺えるが、2022年5月末には誇大宣伝として、DOGEの投資家に提訴される局面があった。それでもイーロン・マスク氏によるDOGEへの影響力は衰えず、イーロン・マスク氏とDOGEが絡んだ報道がなされる度に、DOGEは約15%~260%の急騰劇を演じてきた。
このように、1人の動向によって少なくとも15%超の上昇が幾度も発生してきた点は、他の暗号資産と比べ珍しいものがあり、DOGEの特色といえよう。
もう一つのDOGEの特色として、アイコンのモデルとなった実在の柴犬「かぼすちゃん」が挙げられる。「かぼすちゃん」は11/2に18歳の誕生日を控えているが、この日は「DOGEDAY」と呼ばれ、今回はオリジナル画像のNFTを保有するコミュニティ「PleasrDAO」や地元自治体の協力により、千葉県佐倉市に銅像の設置が予定されている(10/9 CoinDesk)。
足元のDOGEの反発をみるうえで、ビットコインETFへの期待による連れ高は一つの要因として挙げられるが、「DOGEDAY」による「ご祝儀相場」も上昇要因となりうるだろう。
また、DOGEの価格をみるうえでイーロン・マスク氏の動向が注目されがちであるが、直近数ヶ月のDOGEの下値の推移(上図 黄矢印)をみると、表立った最後のイーロン・マスク氏のアクションによる急騰(4/4 Twitterロゴを青い鳥からかぼすちゃんに変更)から6ヶ月経っている。
これは、イーロン・マスク氏の動向に頼らずに足場を固めていたと推察することができ、根強いファンの存在が示唆される。
以上を踏まえると、DOGEは不確実だが急騰する要素を持ちながらも、「かぼすちゃん」のファンやDOGEのコミュニティによる根強い人気に裏付けられた下支えもある銘柄だと評価できそうだ。
上昇シナリオとして考えやすいのは、足元のビットコインETFへの期待による暗号資産市場の好地合と「DOGEDAY」の「ご祝儀相場」から、7/24週の高値(11.28円)を目指す展開である。これを突破した場合には、年初来高値となる4/3週の高値(13.37円)が次のターゲットプライスとなりうる。
さらに上昇するシナリオとしては、今回の「かぼすちゃん」の銅像建設が話題となり、イーロン・マスク氏の目に留まることで、氏よりDOGEを用いたサービスなどの新材料を提供された場合等である。数ヶ月ぶりのサプライズも相まって過去の上昇から2桁%以上の上昇が考えられるかもしれない。
執筆時点で10.0円付近だが、4/4の13.37円を優に超える展開も視野に入れておきたい。
一方、下値は、10/9週の8.15円が黄矢印の否定しない範囲の安値の目処となり、これを下回った場合には、DOGEを支える力が弱まっていると想定される。そうなれば、8円を下回る展開も考えられ、警戒が必要だろう。
最後に、暗号資産市場におけるミームコイン動向をみておこう。