著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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・当社取扱い銘柄は全面高、平均して51%の上昇

上図は、2023/1/1を起点とする当社取扱い銘柄の騰落率を表した比較チャートである。

比較チャートをみると、全銘柄が年初来でプラス圏となっており、暗号資産市場の堅調なスタートが伺える。

堅調さの要因については、昨年のFTXショックの影響範囲が明るみになるにつれて市場が冷静さを取り戻し始めた点や、インフレ懸念が比較的和らいだ点、昨年末が下落して引けた分、1月効果(※)が強まった可能性等、複数の要因が考えられる。
(※)1月の収益率が他の月よりも高くなりやすいというアノマリーの一種。前年末は税金対策を目的とした損失確定の売りが出るが、年明けには新規の買いが集まりやすいとされる。

今月のファンダメンタルズをみても、ニューヨーク州によるステーブルコイン「BUSD」の発行停止命令のほか、米国SECによるステーキングサービス規制を受けて、韓国の金融当局もステーキングサービスの調査に乗り出しており、今後同様に諸外国に波及していく展開を考えると、決して良好とはいえない。

今の相場は懐疑の中での反発ともいえそうだ。

ここで個別に銘柄をみていこう。

最上位銘柄のENJ(エンジンコイン)(水色)は、2/16 7:00 時点で+100%に乗せ、年初の31.898円から64.233円と価格が2倍になった。
(ENJの詳細は2/16の当社レポート「今年84%上昇のENJ(エンジンコイン)。2021年水準の100円オーバーを目指せるか」参照)

最下位の銘柄は、ゴールドとの連動を目指すZPG(ジパングコイン)(橙色)である。これは市場参加者の強いリスク選好感を表した結果と受け取れるが、+3%とZPGもプラス圏を維持しており、米国の利上げ懸念が後退しつつもインフレ懸念は残っているとの示唆も得られそうだ。
(ZPGの詳細は1/27の当社レポート「ジパングコイン、長期的な上昇トレンドが始まる?」参照)

今回取り上げるXRP(赤色)は、モンテネグロとデジタル通貨の実証実験を発表するなど(1/31 CoinPost)、好材料がありながらも、パフォーマンスでは、平均値(黄色)が+51%となった当社取扱い銘柄の中で+20%と、ZPGに次いで低い。

しかし、2022年のXRPを振り返れば、暗号資産市場における時価総額が、2022年初の8位から年末に6位へ上昇するなど、比較的強かったといえる。

当時の下げ相場におけるXRPの底堅さを考えると、ある程度下値が限られているとも受け取れる。

現在の暗号資産市場の上昇が一巡し、循環物色される局面が来れば、再び注目されるポテンシャルを秘めている銘柄と考えられそうだ。

次に、テクニカル分析を用いてXRPが続伸した場合の上値の目処を考察する。

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