著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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一時期話題となった「イーサリアムキラー」、それからどうなったのか

CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/),
Google Trends「Ethereum Killer」(全世界)よりDMM Bitcoin社作成

上図は、ETHと「イーサリアムキラー」と称される8銘柄の合計時価総額の比較チャートにGoogle トレンドの「Ethereum Killer」(場所:全世界)というワードの検索指数をプロットしたものである(期間2021年1月~現在)。
※検索指数は、その期間の検索数の最大値を100とし、0から100の相対的な数値で示している

「イーサリアムキラー」とは、ETHに対して、処理能力の速さ、手数料の低さ環境への優しさなどを売りとした競合ブロックチェーンのことで、主に称されることの多いのは以下の8銘柄である。

・ADA(カルダノ)(時価総額7位)
・DOT(ポルカドット)(時価総額11位)
・XTZ(テゾス)(時価総額38位)
・SOL(ソル/ソラナ)(時価総額9位)
・MATIC(ポリゴン)(時価総額12位)
・AVAX(アバランチ)(時価総額14位)
・ATOM(アトム/コスモス)(時価総額26位)
・FTM(ファントム)(時価総額59位)

「イーサリアムキラー」の話題について時系列で振り返ってみると昨年4月、8月はETHの価格上昇とともに「イーサリアムキラー」が注目された時期といえるだろう。昨年4月は当時の9銘柄合計の時価総額全体の下落に対して、Googleトレンドの下落がなだらかであった。

これは、ADAのように環境負荷の軽さを売りとする側面が注目されたとみることもできそうだ。また、昨年8月もADA等の上昇に繋がったことが確認できる。

一方で、その後の年末にかけてのETHの続伸に対して、「イーサリアムキラー」の話題は伸び悩み、年初に各種メディアで取り上げられたものの、このところは暗号資産市場の下落とともに鳴りを潜めている。

Googleトレンドをみると、ETHが下落に向かった今年2月をピークに右肩下がりとなっており、確かにその傾向が伺える。

これらの事例から、昨年前半のETHの上昇時や後半の反発時に、より高いパフォーマンスを期待できる出遅れ銘柄として、市場参加者が「イーサリアムキラー」へ注目する傾向が推察され、今年もETHの価格下落時に注目したがその後の続落により諦めたのか注目度が薄れていくなど、市場参加者の傾向に対する一種の示唆が得られそうだ。

次に、ETHの時価総額に対してイーサリアムキラーのシェアは拡大したといえるのか、上記期間の100%積み上げグラフをみてみよう。

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