デジタル資産の上場投資商品とファンドは、先週6億ドル(約946億円)の流出を記録した。これは2024年3月22日以来の最大の流出となった。

6月17日に発表された最新のコインシェアーズ・ウィークリー・アセット・ファンド・フローズ・レポートでは、流出の主な原因はビットコイン(BTC)投資商品からの6億2100万ドルの流出であったと報告している。一方、ショートビットコインファンドは180万ドルの週次流入を記録した。

レポートは、連邦準備制度理事会(FRB)の予想以上にタカ派的な見通しが、ビットコインのような供給固定資産からの資本逃避の主な原因だと指摘している。

アルトコインの動向

アルトコインは先週全般的に好調で、ETH投資商品に1,320万ドル、LIDO投資商品に200万ドル、XRP投資商品に110万ドルの流入があった。また、BNB、ライトコイン(LTC)、カルダノ(ADA)、チェーンリンク(LINK)投資商品も小規模な週次流入を記録した。

しかし、アルトコインへの流入は全体的な流出と売却の流れを食い止めるには至らず、デジタル資産運用総額は先週の1,000億ドルから940億ドルに減少した。

A breakdown of inflows/outflows by digital asset. Source: CoinShares Weekly Fund Flows Report

機関投資家の採用は遅れている

米国でのビットコインETFの立ち上げで関心が高まったにもかかわらず、多くの専門家はデジタル資産の機関投資家の採用はまだ初期段階にあると考えている。ブロックチェーン企業トラストスクエアの共同創設者であるマーク・デゲン氏は、最近、ビットコインの企業採用がまだ「アマチュアリーグ」の段階にあるとのべた。

デゲン氏は、ビットコインETFの流入を例に挙げてその見解を示した。ビットコインETFはこれまでに600億ドルから700億ドルを集めており、6月初めには運用資産総額が1,000億ドルに達した。

デゲン氏はこの数字をさらに大きな視点で説明し、デジタル資産ファンドの総流入額をJPモルガンへの資本流入と比較した。2023年には、この銀行大手は4890億ドルの純新規顧客流入を記録した。この1つの金融機関は、ビットコイン投資ファンドエコシステム全体が数多くのETF、ETP、および資産信託オファリングを通じて得た資本流入よりも多くの資本を1年間で経験した。

フランクリン・テンプルトンのCEOであるジェニー・ジョンソン氏も最近同じ見解を示し、機関投資家の採用はまだ初期段階にあり、強力な機関投資家の関心と資本展開は第二の投資波で到来すると語った。

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