多くの分散型金融(DeFi)トークンは10月に大きな損失を被った。DeFiを巡っては「バブル」だという指摘もなされてたが、ユーザーアクティビティを示す指標を見ると、セクター全体で持続的な成長が伺える。

仮想通貨(暗号資産)市場データアグリゲーターのDune Analyticsによると、DeFiユーザーのアドレス総数は約86万にのぼり、過去1年間で約10倍となっている(ただ、これは累積地であり、1人のユーザーが複数のアドレスを持っている可能性はある)。

DeFi関連のウォレット数は増加 : Dune Analytics

多くのDeFiトークンが10月に大きく下落したにもかかわらず、このセクターのユーザー数は10月に約55万5000から77万5000と、約40⃣%増加した。

11月の最初の11日間でさらに8万5000人のユーザーがDeFiに参加しており、わずか2週間でユーザー数が11%増加した。合計すると、DeFiユーザーは10月はじめから55%増加している。

レンディングプロトコルのCompoundと分散型取引所(DEX)のdydxは、DeFiの中で最も強力にユーザーを獲得したプロジェクトだ。過去30日間でそれぞれ、ユーザーベースが250%増、50%増となっている。

Compoundの成長は、代表的なDEXであるUniswapの成長を上回っている。それぞれ過去1ヶ月間で13万5000人と、11万人の新規ユーザーを獲得している。

Uniswap(左)とCompoundのユーザー数  出典: Dune Analytics

Uniswapでホストされている仮想通貨の数も急速に拡大しちえる。Uniswapでの取引ペアの数は30日間で、1万6200件から2万1700件と、34%の増加となっている

Dune Analyticsは、過去1週間で約8万1000人のユーザーがUnisawapを利用していたと推定している。これは、DeFiセクター全体に参加してるユーザーの9.4%に相当する。

現在、Uniswapは分散型取引所における取引高の63.6%を占めている。ほかにはCurveが12.2%、SushiSwapが8.64%、0xが7%と続いている。そのため、4つの取引高だけで、DEX全体の91%以上を占めていることになる。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン