ファクトムベースのステーブルコインネットワークPegNetは51%攻撃を受け、米ドルにペッグされたステーブルコイン「pUSD」670万ドル相当が不正に作成された。

攻撃は、4月22日にPegNetのハッシュレートの70%をコントロールする4つマイナーによるグループによって実行された。マイナー側は、資金を取引所で売却しようと試みたが失敗し、今では単なるセキュリティ侵入テストであったと主張している。

51%攻撃で価格データを操作

PegNetのコア開発者である「WhoSoup」は、攻撃にまつわる概要を投稿している

PegNetはファクトムの上に構築された分散型ネットワークであり、42の異なる資産(法定通貨やコモディティ、仮想通貨など)にペッグされたトークンをサポートしている。

PegNetネットワークは、オラクルとAPIを介してマイナーから価格データを受け取り、価格の安定性を維持している。各ブロックは最大50のデータ送信を必要とし、ネットワークは平均価格から最も遠い25のエントリを破棄する。

UTC時間の午前5時頃に、マイナーは50のデータエントリのうち35に極端な価格データを送信し、日本円でペッグされたステーブルコインpJPYの価値を人為的にインフレさせた。つまり誤ったデータで為替レートを操作していた。

これにより、マイナーは1,265.79 pJPY(約11ドル)を670万pUSD(670万ドル)にまで急増させた。

しかし、これを実際に売却して交換することには失敗していると、WhoSoupは説明している。マイナー側は、単なるネットワークへの侵入テストだったと主張している。約20分の攻撃では、ほかのユーザーの資金自体は影響を受けなかった。

.翻訳・編集 コインテレグラフジャパン