仮想通貨交換業者のディーカレットは11日、インターネットイニシアティブ(IIJ)やKDDI、コナミホールディングス、松井証券など12社を引受先とする第三者割当増資で34億円を調達したと発表した

※KDDI、松井証券の発表内容を追記しました(12日10:30)

今回の資金調達に参加したのは、筆頭株主であるIIJのほか、KDDI、コナミホールディングス、住友生命、大同生命、明治安田生命、中部電力、阪神阪急ホールディングス、松井証券、エネルギア・コミュニケーションズ(中国電力子会社)、総合警備保障(ALSOK)、凸版印刷。

ディーカレットの発表によれば、今回調達した資金によって、開発体制を強化し、「デジタル通貨の新たな決済プラットフォーム開発を加速」させるという。
ディーカレットはIIJのほか、伊藤忠やJR東日本など国内企業19社の出資によって18年1月に設立。今年3月には金融庁から仮想通貨交換業者のライセンスを取得し、今年4月からビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)ライトコイン(LTC)リップル(XRP)の現物取引を手掛けている

ディーカレットは、円と仮想通貨の交換業だけでなく、仮想通貨やステーブルコイン、電子マネー、ポイントなどを含めて「デジタル通貨」と定義し、リアルとデジタルを橋渡しする新しい決済サービスを展開するとしている。JR東日本が出資者として参加していることから、JR東日本の「Suica(スイカ)」への仮想通貨チャージのサービスを展開するのではないかとの観測も出ていた。

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KDDI、「au WALLET」や「au PAY」と連携狙う

KDDIも11日、ディーカレットへの出資を発表し、デジタル通貨ビジネスに関する協業に合意したことを明らかにした。

KDDIの発表によれば、ディーカレットの仮想通貨の交換・送金・保管機能やブロックチェーンに関するノウハウを、KDDIの「au WALLET」や「au PAY」などの決済基盤や、auフィナンシャルグループ各社の決済・金融事業などを掛け合わせることを目指すとしている。

携帯電話各社ではデジタル通貨やブロックチェーンを活用を狙う動きが進んでいる。ソフトバンクは既にブロックチェーンを使ったモバイル決済の国際的コンソーシアムを組織し、日韓などで実証実験を実施済だ

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松井証券「サービス面で連携も視野」

松井証券も11日、ディーカレットへの出資について発表した。同社は「通貨のデジタル化や価値のデジタル化が既存の金融インフラを変える可能性に注目している」とし、将来的にディーカレットが開発しているデジタル通貨の決済プラットフォームとの間で「サービス面での連携も視野に入れる」としている。また発表によれば、松井証券の出資額は2億円だ。

ネット証券大手も仮想通貨分野に積極的だ。SBIやマネックス、GMOなどは既に自社で仮想通貨交換業の子会社を持っている。ネット証券の老舗である松井証券も仮想通貨分野に乗り出したということだろう。