インド初のデジタル銀行Digibankが仮想通貨関連の口座を閉鎖していることがTwitterユーザー「Indian CryptoGirl」(@Desicryptohodlr)の投稿から明らかになった。インドでは仮想通貨に対する規制の方針が固まっておらず不透明な状態が続いている一方、足元で取り締まりを強行する銀行が相次いで報告されている。

「Indian CryptoGirl」が投稿したDigibankからとされる電子メールのスクリーンショットによると、シンガポールに拠点を置く大手多国籍金融サービス企業であるDBSが所有するDigibankにより、仮想通貨トレーダー、或いはブローカーとの仮想通貨取引が確認された後、彼女の口座が凍結された。今後入金することを控えるようアドバイスされ、口座は30日以内に閉鎖される、と記されている。

「Indian CryptoGirl」は、コインテレグラフの取材に対して、以下のように語った。

「私はDBSのDigibankを1年間使っています。私は暗号通貨取引にはKotak Mahindra Bankを日常的に使用していましたが、Digibankは年間を通して7回しか使用しませんでした。 1月14日に、私はTwitterのフォロワーからdigibankによる口座閉鎖通知に関して複数のメッセージを受け取りました。私は自分のメールボックスを確認し、自分でそのメールを見つけたのです。」

コインテレグラフでも12日に報じた通り、同じTwitterユーザーはつい最近、インドで2番目で大きな民間銀行であるコタック・マヒンドラ銀行が顧客に対して口座を仮想通貨関連の取引に使わないよう要求していることが明らかになっていた。

DigibankはRBIの警告に従ったか

一方、ツイッターに公開されている電子メールの内容のスクリーンショットによると、Digibank以下のように述べた

インド準備銀行(RBI)は、その公示を通じて、仮想通貨に関連するリスクについて国民に警告、助言してきました。私たちは、2018年5月4日と2019年8月2日に配信した私たちの電子メールにおいても同じ内容を繰り返し説明し、私たちのお客様のリスクを軽減するよう注意喚起を行い、銀行口座とデビットカードはそのようなやり取りには使われるべきではない旨を警告してきました」

インド準備銀行(RBI)は、昨年4月に国内銀行による仮想通貨取引を行う個人や企業に対するサービス提供停止措置に踏み切った。Digibankの見解に対して「Indian CryptoGirl」は、次のように反論した。

銀行はRBIのガイドラインを彼らの都合に合わせて解釈してきました。しかし、これはあなた自身の手で法律を守ることと同じです。 RBIは銀行が暗号通貨ソリューションを提供している企業との取引を禁止しているだけであって、個人がそれら銀行の間で暗号通貨を取引することを禁止している訳ではありません。

インドは、巨大マーケットを抱えていることもあり、潜在的な仮想通貨市場の盛り上がりに期待する業界関係者の注目も集めている。しかし、政府、裁判所なども含め、仮想通貨に対するスタンスは曖昧な状態が続いている。混乱が広がらないためにもインドの規制の不透明感が晴れることが期待される。