「世界で最もセキュアなモバイル仮想通貨ウォレット」の背後にある企業は、プラットフォーム上のトークンを保護するのに銀行レベルの機能を提供し、トランザクションの完了は「テキスト送信」と同じくらい簡単であると述べている。

 ソブリン・ウォレット(SovereignWallet)は、サービス提供の主な動機の1つは、包摂的金融を促進し、銀行へのアクセスがない人がスマートフォンから仮想通貨アカウントを直接作成できるようにすることだと述べている。ウォレットを通じて、イーサリアムと独自のユーティリティトークンを簡単に送金できる。トランザクションが完了すると、ユーザーは通知を受け取りる。将来、他の仮想通貨もサポートする予定だ。

 ホワイトペーパーによれば、同プラットフォームは、国際送金の高コスト問題に取り組んでいきたいと考えている。世界銀行の調査によると、2014年は2億5000万人の海外労働者が家族に5830億ドルを送金しているが、しばしば「甚だ高い」手数料がかかることが示されている。ソブリン・ウォレットを使えば、従来よりも早く、「比較的低い手数料」で送金できるという。

 ソブリン・ウォレットアプリの他の機能には、安全なチャットが含まれる。エンドツーエンドの暗号化により、1対1、もしくはグループの会話は「プライベートであることが保証されている」。チャットの履歴はサーバーに保存されず、誤って送信されたメッセージはすぐに削除可能だ。

インフラの再活性化

 ソブリン・ウォレットは、ブロックチェーンは安全だが、それをサポートするインフラはそうではない。仮想通貨の信頼を犯し影響を与えている。同社のチームは、銀行や政府向けに安全な製品を開発する上で、20年以上の経験を積んでいる。

 このプラットフォームは、このテクノロジーの最新の進化を利用して、ブロックチェーン 3.0の一部を成している。ソブリン・ウォレットはスマートコントラクト、スケーラビリティ、相互運用性、そして持続可能性に関してかなりの改善をもたらすだけでなく、スマートコントラクトにおけるトランザクションの遅延、膨大なエネルギー消費、プログラミングエラー、セキュリティ欠陥などの落とし穴を排除することが可能だ。分散化されているため、すべてのデータはユーザーに残されることになる。

 そのエコシステムは、MUIとして知られる新しいERC-20準拠のトークンによって支えられています。ソブリン・ウォレットは、多くの仮想通貨で見られるボラティリティを排除しようとしている。ボラティリティは、価値を保存するには不適切であり、日常的な購入には使用するのは非実用的だからだ。現状を変える必要性を説明したチームは、ブログの投稿で次のように述べている。

「財産を仮想通貨で保持すると、1週間で豊かになりうるし、次に家賃を支払うことができなくもなりうる」

 同社は中央集中型の取引所が「爆発を待っている時限爆弾」であると警告している。 いくつかの取引所は、すでに欠陥のあるセキュリティのためにハッキングされているが、これらの機関は仮想通貨の大部分を保有し続けている。

未来のためのエコシステム

 同社は最近、エアスワップ(AST)、0xプロトコル(ZRX)、オミセゴー(OMG)トークンをウォレットに追加した。現在、これらのトークンはソブリン・ウォレットインターフェースから送金できる。

 送金やインスタントメッセージ以外にも、同ウォレットはスタートアップ企業向けICOを適切に実装できるようにするという。将来的には、同プラットフォームは分散型取引も提供する計画だ。

 同社は、アプリを完成させるためにトークンセールを行っている。MUIトークンが公開される第2段階は、韓国時間で9月5日午前10時に始まり、9月30日の真夜中に終了する。合計5000万のMUIトークンを、 1 ETHあたり5000 MUIで販売している。

 ソブリン・ウォレットの創設者Seokgu Yun氏はCTOとして、共同創業者のFrances Kim氏はCOOとして事業に従事している。

 同社は2015年に設立された。スマートフォンを持っているが、基本的な金融サービスにアクセスできない何億人もの人々に手を差し伸べ、新たな機会を創出し、経済成長を促進することを目指している。

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