伝統的金融のレバレッジ投資商品の運用資産は過去最高を更新している一方で、仮想通貨市場では投機的資産への需要が低迷している。
クリプトクオントによれば、仮想通貨投資家の投機意欲は冷え込みつつあり、ミームコインの時価総額シェアは2024年2月以来の低水準となった。
クリプトクオント共同創業者兼CEOのキ・ヨンジュ氏は木曜日のX投稿で「ミームコイン市場は死んでいる」と述べた。

一方、株式市場では投機意欲が高まっており、ブルームバーグのデータによると、伝統的なレバレッジ型ETFは2025年第3四半期に運用資産残高2390億ドルと過去最高を記録した。
この動きは、ボラティリティの低い株式市場においてレバレッジ商品に投機需要が移行し、高リスクのデジタル資産への熱が冷えていることを示している。

ビットゲット・ウォレットの市場アナリスト、レイシー・チャン氏はコインテレグラフに対し、「リスクテイクは、薄い流動性や規制不透明性を抱えるミームコインではなく、明確なセーフガードがある馴染み深い商品で表現されつつある」と説明した。
「ミームコイン市場の復活には、新たなバイラルなテーマ、大手取引所への上場、あるいは明確な価格アクションなど、強い材料が必要になるだろう」
10月以降、投資家センチメントは回復しきれず
投機意欲の低下はミームコインに限らず、10月10日の仮想通貨市場の暴落以降、多くの仮想通貨で続いている。
コインマーケットキャップの恐怖強欲指数によると、投資家心理は11月23日の「極度の恐怖」(スコア10)から小幅に回復したものの、現在のスコア29は依然として「恐怖」に分類され、暴落以前に付けた10月7日の「強欲」(スコア62)から大きく乖離している。

同時に、ナンセンが追跡する「スマートマネー」と呼ばれる上位トレーダー層も、主要ミームコインや多くの仮想通貨に対し弱気ポジションを取っている。
ナンセンのデータでは、スマートマネーはファートコイン(FART)に対し350万ドルのネットショート、Pump.fun(PUMP)に対し150万ドルのネットショートとなっている。
一方で、イーサリアム(ETH)や分散型取引所ハイパーリキッドのHYPEトークンについては上昇を見込むポジションを取っており、実際に収益を生むプロトコルを持つトークンを選好する傾向がある。
また、こうしたポジションは、過去のサイクルで乱立したミームコインに対する投資家の疲労感を反映している可能性もある。
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