米商品先物取引委員会(CFTC)のサマー・マーシンガー委員は、仮想通貨の永久先物契約が「非常に近い将来に」米国で規制当局の承認を得る可能性があると語った。

マーシンガー氏は5月22日にブルームバーグTVのインタビューで、仮想通貨の永久先物が「今すぐにでも市場に出せる状況にある」と述べ、「いくつかの申請が提出されており、それらの取引が近いうちに実際に取引可能になると考えている」と話した。さらに同氏は「米国内にこうした取引を呼び戻すことができれば素晴らしいことだ」とも語った。

マーシンガー氏は、「仮想通貨デリバティブ取引が米国で規制された環境で展開されることは、マーケット全体にとって良いことであり、業界全体に大きな恩恵をもたらす」と強調した。

永久先物とは、満期日がなく、保有期間に制限がない仮想通貨のデリバティブ(金融派生商品)であり、実際に資産を保有せずに価格変動を対象にレバレッジ取引が可能となる。

現在、永久先物は米国では認可されておらず、バイナンスやOKX、バイビットなどの大手海外取引所で取引されている。
ブルームバーグTVに出演したマーシンガー氏  Source: YouTube

コインゲッコーのデータによると、バイナンスの永久先物は1日あたり約950億ドルの取引量を誇り、500以上の通貨ペアで最大125倍のレバレッジをかけた取引を提供している。

マーシンガー氏はまた、最近米上院で進展があったステーブルコイン関連法案「GENIUS法案」にも言及し、「この資産クラスが今後も定着することは明らかだ」と語った。

「このトークンや資産クラスを活用し、米国が経済的な主導権を握る国になることを目指している」とコメントした。

CFTC退任後はブロックチェーン協会へ

マーシンガー氏は5月末にCFTCを退任し、仮想通貨業界の業界団体であるブロックチェーン協会のCEOに就任する。同協会には100社以上の会員が加盟しており、仮想通貨業界の代表的なロビー団体だ。

5月14日には、同協会の現CEOであるクリスティン・スミス氏の退任と、6月2日付でマーシンガー氏が後任のCEOに就任することが発表された。

マーシンガー氏は、「CFTCには仮想通貨業界に理解のある次期委員長が控えており、業界全体にとって強い味方になると期待している」と述べた上で、「新たな役職を通じて、仮想通貨産業の発展にさらに貢献したい」と意気込みを語った。

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