5日の仮想通貨相場は、全体的にマイナスが多かった。執筆時間までの24時間で主要仮想通貨の中には3%ほど下落したものもあり、全体の時価総額は昨日の同じ時間から40億ドルも減った。下落の一因としてCNBCなどが上げているのは、米決済サービス大手スクエアが銀行業務を始めるためのライセンス申請を取りやめたことだ。

Market visualization

Market visualization from Coin360

 ビットコインは(BTC)は、現在6597ドル付近で取引していて、過去24時間で約1.5%の下落。ただ、心理的に重要な水準とされる6500ドルより高い水準は保ったままだ。

 下落の一因と見られているのは、スクエアが米連邦預金保険公社(FDIC)に出していた産業融資銀行ライセンスの申請を取りやめたこと。スクエアは去年9月にこのライセンスを申請していたが、現在は申請リストに含まれていないとアメリカン・バンカーが報じた。CNBCによると、この報道のあたりからビットコインの価格が下落し始めたという。このライセンスを取得すればスクエアは、預金など銀行業務の一部が遂行できるようになる。

 スクエアは先月、ニューヨーク金融サービス局(NYDFS)から同州で仮想通貨事業を行うための免許であるビットライセンスの承認を受けたことを明らかにした。これによってニューヨーク州でスクエアのアプリ「キャッシュ」ビットコインの取引できるようになり、今回の銀行業務申請と合わせて、スクエアの動きがビットコインの普及に追い風になるのではないかと見られていた。

CNBCによるとスクエアは、FDICに対して再申請する方針だという。

Bitcoin price chart

Bitcoin price chart. Source: Cointelegraph Bitcoin Price Index

 イーサリアム(ETH)は、470ドルで推移していて、月末以来の上昇分を保った状態だ。24時間で1.5%下落したが、7日間では7%の上昇している。

Ethereum price chart

Ethereum price chart. Source: Cointelegraph Ethereum Price Index

 仮想通貨相場全体の時価総額は現在、2730億ドルと前日の上値の2770億ドルから2%減少した。

Total market capitalization chart

Total market capitalization chart. Source: Coinmarketcap

 市場全体が低調な水準で推移する中、NEOは24時間でほぼ8%の上昇。現在は41.78ドルで推移していて、過去1週間で見ると38%のプラスだ。またIOTAとカルダノ(ADA)も過去7日間で19-21%上昇。ただ、前日からはそれぞれ0.17 ドルと1.17ドル減少と5%下落している。