シルバーゲート銀行とシリコンバレー銀行の破綻で機関投資家が大量出金し、仮想通貨投資商品は先週、運用資産(AUM)の10%を失った。

コインシェアーズによると、仮想通貨投資商品は3月12日に終わる週に2億5500万ドルの資金流出を記録し、5週連続の減少、7日間では過去最大の減少を記録したという。運用資産の10%の下落は、2023年のすべての利益を後退させた。

ビットコイン関連は2億4400万ドルが引き出され、イーサ関連は1100万ドルのAUMを失った一方で、マルチアセットファンドは220万ドル増加した。

現在、ビットコイン、イーサ、マルチアセットファンドの年初来のフローはマイナスとなっている。先週はビットコインのショート商品が小幅な流出を記録したものの、これらの資産には今年に入ってから4900万ドルの資金流入があった。

シルバーゲート銀行が、事業の縮小と残存資産の清算を発表したことを受けて、投資家は神経を尖らせていた。今月初め、シルバーゲート銀行は米国証券取引委員会への必要書類の提出を遅らせることを発表し、同社の財務状況に対する懸念が広まった。他の企業と同様、シルバーゲートの問題は、破綻した仮想通貨取引所FTXへの関与に起因している。

 

混乱に拍車をかけたのが、仮想通貨ベンチャーキャピタルファンドと深いつながりを持つ金融機関、シリコンバレー銀行(SVB)の突然の閉鎖だ。同銀行の破綻は認められたものの、連邦準備制度理事会、米国財務省、連邦預金保険公社は週末に、SVBの全預金を保証することを明らかにした。

SVBの破綻が解決したことで、仮想通貨投資家の信頼が高まり、ビットコインやその他の仮想通貨の幅広い市場上昇につながったようだ。