仮想通貨市場の好調と軌を一にして、ブロックチェーンゲームも活況のようだ。ブロックチェーンゲームのデータベースであるNonFungible.comによれば、過去1週間で100万ドル(約1億900万円)相当の仮想通貨が取引された。
仮想空間での不動産取引が活況
仮想世界での不動産を取引するデセントラランド(Decentraland)は、過去1週間で60万ドル以上の取引高を記録している。デセントラランドはデジタル空間上の仮想世界の中で「LAND」と呼ばれる土地を取引することができる。
デセントラランドはイーサリアム(ETH)のブロックチェーンをベースとしており、ERC20トークンであるMANAを使うことで土地を購入できる。MANAトークンは過去1週間で0.045ドルから0.06ドル近辺まで上昇している。
またサンドボックス(The Sandbox)が17万ドル、クリプトボクセルズ(CRYPTOVOXELS)が16万ドル以上の取引高を記録している。
サンドボックスは、ゲームキャラクターなどをノンファンジブルトークン(NFTs)として作成・マネタイズできるプラットフォーム。こちらでも取引されているのは「LAND」というNFTであり、サンドボックスが展開する仮想現実スペースにある土地を指す。
また昨年、取引高が急拡大して注目されたETHベースのトレーディングカードゲームのゴッズアンチェインド(Gods Unchained)も8万ドル超の取引高となっている。
ブロックチェーンゲーム市場への注目
著名起業家ウィンクルボス兄弟率いる仮想通貨取引所ジェミニが11月、ニフティ・ゲートウェイ(Nifty Gateway)の買収を発表した。ニフティ・ゲートウェイは、クレジットカードを利用し、仮想通貨イーサリアム(ETH)のERC-721規格に基づくNFTトークンを法定通貨で購入・管理できるサービスを提供している。
タイラー・ウィンクルボス氏は「仮想通貨は未来のお金の先がけで、デジタルグッズやゲーム内アイテムの収集も可能にする」と語り、将来的にNFTによるデジタルグッズ市場が成長すると期待を寄せている。
また日本では今週、ブロックチェーンコンテンツ協会が発足した。博報堂やgumi、Dapps(分散型アプリ)ゲームを手掛けるアクセルマークやdouble jump.tokyo、アートとブロックチェーンでコンテンツを手掛けるスタートバーンなど10社が会員企業として参画している。
ブロックチェーンゲームを巡る自主規制やユーザー保護を進め、日本でのブロックチェーンコンテンツの成長を促す役割を担うとしている。
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