仮想通貨に積極的な銀行だったBankProvは、2022年を通して主に仮想通貨通貨マイニングリグを担保にした融資を償却した後、もはや仮想通貨通貨マイニングリグを担保にした融資を行わないことを明らかにした。

1月31日に米証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、BankProvは2022年9月30日までの四半期以降、リグ担保債権からなるデジタル資産ポートフォリオの比率をすでにほぼ半減させたという。

同社は昨年12月30日時点で4120万ドルのデジタル資産関連ローンを保有しており、このうち2670万ドル相当の仮想通貨マイニングリグを担保としたローンが含まれているが、「この種のローンはもう組成しないので減少を続けるだろう」という。

仮想通貨マイニング業界は、2021年の強気市場において巨額の負債を抱え、金利を下げるために所有するマイニングリグを担保として提供することが時にみられた。

Liabilities of the top ten publicly listed crypto mining firms according to recent financial statements. Source: Luxor Technologies

しかし、その後の2022年からの弱気相場により、マイナーは厳しい状況に追い込まれ、多くの人が運営費を賄うために所有しているビットコイン(BTC)マイニングリグの売却を余儀なくされ、マイニングハードウェアの価格が急落した。

価格の下落にもかかわらず、マイニングリグ担保の債権を発行していた銀行の中には、担保としていたマイニングリグの一部を差し押さえることを余儀なくされたところもあった。

以前のSEC提出書類によると、BankProvは2022年9月30日に2740万ドルの融資の担保としてマイニングリグを差し押さえ、その結果、1130万ドルの評価損を計上した。