仮想通貨取引所WOOネットワークは、破産した仮想通貨ヘッジファンドであるスリー・アローズ・キャピタル(3AC)との全ての関係を断つことを決定した。

WOOネットワークは、3ACが取得していた株式とトークンの買い戻しについて合意に達した。10月11日のブログ投稿によれば、WOOは3ACの資産を清算するために任命されたテネオとの間で、3ACがWOOのシリーズAの資金調達ラウンドで取得した2000万WOOトークンと株式を買い戻すための合意に達したという。

「WOOエコシステムから3ACに関連する不確実性を解消できることをうれしく思う。私たちは積極的に清算人と協力し、3ACの資産から私たちの株式と既に権利確定したトークン、そして権利未確定のトークンを公正な取引で買い戻すための合意を結んだ」とWOOの共同創設者ジャック・タン氏は語った。

WOOは、株式とトークンの買い戻しは「魅力的な価格」で行われると発表した。これにより、破綻したヘッジファンドとその債権者との全ての残存する関係が断たれる。この取引の一部として、WOOは3ACの株式を消却することにも合意した。

また、WOOは買い戻した2000万トークンをバーンアドレスに送り、流通供給から除外すると主張した。「過去18ヶ月間には、私たちの業界に悪いニュースが集中してきた。システムの徹底的な浄化が行われ、私たちはパートナーとチームと共に再建を楽しみにしている」とタン氏は付け加えた。

3ACはWOOの2021年の資金調達ラウンドで最大の投資家であり、2500万WOOトークンとWOOの持ち株を購入した。しかし、3ACは昨年7月にド・クォン氏のテラ・エコシステム崩壊の余波を受け、3AC自体も破綻した。

この買い戻し合意の2週間前には、3ACの共同創設者であるスー・チュー氏がシンガポールで逮捕されている。チュー氏はシンガポールの裁判所の命令に従わなかったため、今後4ヶ月間をシンガポールの刑務所で過ごすことになる。3ACの清算人であるテネオは、チュー氏が刑務所で服役している間に「3ACに関連する事項について彼と協議を行い、3ACの財産であるか、あるいは3ACの資金を使って取得された資産の回収に焦点を当てる」とコインテレグラフに述べている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン