フォビが新たなパブリック・ブロックチェーン、フォビ・チェーン・プロジェクト(HCP)の立ち上げを明らかにした。同社の広報担当者がコインテレグラフに語った。

 コインマーケットキャップによると、当記事公開時点でフォビは取引高で見て世界第3位の仮想通貨取引所だ。

 フォビはこの新たなブロックチェーンを作り出すため、フォビ・チェーン・スーパーヒーロー・チャンピオンシップ・プログラム(HCSCP)に資金を出す予定だ。初期投資は2000万フォビトークン(HT)で、これは約1億ドルに相当する。フォビは年間収益の一部もこのプログラムに寄付する予定だ。

 21カ月に及ぶこのプログラムでは、「フォビ・チェーン・プロジェクトの開発を率いるグローバルリーダーを見つけ出す」予定だ。このコンテストは10個の「マイルストーン」に分かれ、それぞれに賞金が出される。各マイルストーンは世界の様々な場所から集まった開発チーム間でのコンテストとなる。

 フォビグループの創設者でもある李林(リー・リン)CEOによると、このプログラムが完了すれば全てのコードがオープンソースで作られ、フォビは徐々にこの新たなブロックチェーン上に移行していくことになるという。

 この新たなパブリック・ブロックチェーンは、団体や個人を含む「誰もが参加できるよう開かれたものとなる」予定だ。フォビグループによると、この新たなプラットフォームは「価値の交換、資金調達、証券化など」に使われることになるという。

 HCPのリリースで、フォビは自身の事業を非中央集権化する狙いだ。フォビグループによると、これはこの種の事業としては類を見ないもので、李氏は次のように述べている。

「我々は非中央集権化の未来を固く信じている。フォビ・チェーン・プロジェクトの主な目標は、中央集権化された企業をコミュニティによって運営される非中央集権化されたものに作り変えることだ。我々の理想は、フォビがパブリック・ブロックチェーン上で運営され、真に非中央集権化された自治組織になることだ」

 フォビは13年に創設され、130の国に500万人を超えるユーザーを持つ。当記事公開時点でのフォビの24時間取引高は11.2億ドルだ。フォビは先週、仮想通貨をベースとした上場投資信託(ETF)の立ち上げを発表している。これは一種のミューチュアル・ファンドで、仮想資産の所有権を分割し株式にしたものだ。フォビ10と呼ばれるこのETFは、最近作られた市場指数に基づく予定だ。