仮想通貨デリバティブ取引所FTXは25日、FTXの所有権を表すエクイティ・トークンをユーザーに販売すると発表した。
販売するのは「FTX_EQUITY」と呼ぶトークン。FTXを運営するグアテマラの企業FTXトレーディング(FTX Trading LTD、FT社)の所有権を表すものだとしている。
発表によれば、今回のトークンはFT社の普通株式を所有しているのと同じ経済的権利を付与することになる。FTが配当を支払う場合には、トークン所有者に対しても配当の分配を行う。ただし、株式と同じ議決権はない。
エクイティ・トークンの価格は1トークン辺り2ドルで、最小購入単位は25万ドル相当(12万5000トークン、約2700万円)。FTXウォレットから購入することができる。販売は25日からで、今年3月1日から7日の間に終了するとしている。
購入は米ドルやビットコイン、FTXトークン(FTT)などで購入することができる。
今回のトークンは米国の居住者や法人は取引できないとしている。またほかのプラットフォームでは取引できず、払い戻しは行われないという。
小規模に出資したい投資家向け
FTXのサム・バンクマン・フリードCEOは、仮想通貨メディアのザ・ブロックに対して、今回のエクイティ・トークンは、FTXに出資したい小規模な投資家に役立つと語っている。
またエクイティ・トークンの販売は、ソフトキャップが3000万ドル(約33億円)、ハードキャップが5000万ドル(約55億円)超になると語っている。
バンクマン・フリードCEOは、FTXトークン(FTT)ではなく、エクイティ・トークンによる資金調達をする理由について「FTTは短期的な流動性が高いのに対し、エクイティは企業の最終的な経済的利益が大きい」と、ザ・ブロックに述べている。
昨年にはバイナンスがFTXに対して戦略的投資を行っている。出資額は公表していないが、ブルームバーグでは「数千万ドル」規模であると報道されている。
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