仮想通貨カストディを手がける証券企業プロピン(Propine)は、シンガポールの金融庁であるシンガポール金融管理局(MAS)のフィンテック規制のサンドボックスプログラムを終了した。これによって「資本市場サービスライセンス」を取得し、すべてのサービスが提供可能になった。
機関投資家向けに証券サービスを提供するプロピンは11日に発表した内容によると、2019年11月に金融商品の実験を行うサンドボックスに参入し、2021年1月7日まで規制対象として事業を行なったという。
シンガポールの金融法では、企業が証券先物に関する事業を行う際に、「資本市場サービスライセンス」を取得する必要がある。今回ライセンスを取得したことで仮想通貨カストディや決済の円滑化、アセットサービス、グローバル向けの証券発行体用のサービスなどを展開する予定だという。
今回のサンドボックス終了で、プロピンは仮想通貨カストディ企業としては初めてISO27001認証を取得した。ISO27001はデータの機密性を保持するフレームワークを提供する国際規格だ。
プロピンでCEOを務めるチュヒナ・シン氏は、MASの規制枠組みは、機関投資家が仮想通貨に参入することを促進するだろうと話す。
「明確な規制枠組みを持つことはセキュリティトークンを開発するために極めて重要だ。これは現在参入をためらう投資家の参入を促す。」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン