仮想通貨企業は現在でも人材を募集しているが、市場が下降傾向にある中で、積極的な採用活動はしていないかもしれない。しかし、複数の業界関係者はコインテレグラフに対して、もし仮想通貨業界に入りたいと考えているのなら、今ならまだその第一歩を踏み出すには好機であると述べた。
「求人広告の数は昨年ほど多くないかもしれないが、企業は今も間違いなく採用を行っている。私たちの顧客は、重要なポジションに相応しい優れた人材を見つけるための手助けを求めて、引き続き私たちのもとを訪れている」と、ワクスマン(Wachsman)で人材採用のグローバルヘッドを務めるタイラー・ファイナーマン氏は述べた。
LinkedInのデータによれば、アメリカでは10月に7200件以上の求人が掲載されたという。また、ブロックチェーン関連の求人サイトであるCrypto Jobs Listでは、月毎に掲載される求人の数が、今年の9月に昨年と同じレベルにまで戻ったという。
タレントプールの小ささは、仮想通貨企業が今でも困難に面していることを表しているとファイナーマン氏は言う。この6か月で11000人以上が立て続けに解雇されたにもかかわらずである。
Unfortunately several crypto exchanges announced big layoffs recently:
— CryptoCareers | Hiring Web3 Developers (@_cryptocareers) June 14, 2022
- @coinbase 18%
- @Gemini 10%
- @cryptocom 5%
- @BlockFi 20%
Despite all this several of our hiring partners are still looking for devs: Rust, Solidity, React, NodeJS...
✉️ DMs are open! #hiring
より多くの企業がこの数か月で人材採用のペースを落としていく中で、「仮想通貨業界で働く人々は様々な役割を担うようになった」と、ザ・クリプト・リクルーターズ(The Crypto Recruiters)の創業者およびCEOであるエミリー・ランドン氏は説明する。まだ仕事を得る機会はあるのだが、弱気の市場が仮想通貨およびWeb3業界に様々な影響を与えているのだと、ランドン氏は言う。正規雇用の求人は前より見つかりづらくなっており、求職者は仕事を得るために積極的に人脈を作らなければいけなくなっている。
DiscordやTelegramのチャンネルや、業界関係者と交流するための仮想通貨関連のミートアップに参加することが、仮想通貨業界で働こうと考える人にとっては今でも重要な戦略である。「Web3業界で働くことに関心を持っているなら、地元のミートアップに参加することを強く推奨する。非常に多くの都市で誰でも参加できる仮想通貨関連のミートアップが開催されている。人脈を作り、業界関係者と出会うには絶好の機会となっている」と、ファイナーマン氏は言う。
仮想通貨の冬が訪れている中で、企業は人材採用の際の優先順位の見直しも行っており、マーケティングやセールスではなく、製品開発関連の求人を増やしている。「企業は採用計画の方針を変えて、開発や製品に関連した職務や事業構築に重点を置いている」と、ファイナーマン氏は述べている。