複数のメディアの報道によると、インドネシア大統領選挙でプラボウォ・スビアント大統領候補と副大統領候補として立候補したギブラン・ラクブミン・ラカ氏の候補ペアが勝利したことが報じられている。ギブラン氏は、ブロックチェーンや仮想通貨、サイバーセキュリティの専門家を育成する政策を進めることを発言して注目されている人物だ。

民間調査機関LSIの開票速報によると、プラボウォ氏とギブラン氏は約58%の得票率で勝利した模様。ギブラン氏は中部ジャワのスラカルタ(ソロ)市長であり、2023年12月に、インドネシアの若年層に仮想通貨とブロックチェーン分野での機会を提供することに重点を置くと表明している。

プラボウォ氏は、「速報結果に感謝している。全ての集計、ライバル陣営の調査機関も含めた全ての調査員によると、プラボウォ・ギブラン陣営が勝利した。インドネシアの最高の人材で構成される政府を立ち上げる」と意気込んでいる。

記事掲載時点では、86%から95%の票が集計されており、プラボウォ=ギブラン陣営が過半数を獲得。次いでアニス=バスウェダン陣営が続いている。アニス氏は選挙の公式結果が公表される3月20日まで待つと発言し、敗北を認めていないようだ。就任式は10月20日に予定されている。

ギブラン氏は、2014年10月から大統領を務めているジョコ・ウィドド大統領の長男。副大統領候補になる前は、副大統領候補は40歳以上であることが求められていた。ギブラン氏は36歳だったが、インドネシアの裁判所が例外を設けたことで、インドネシア特有の縁故主義を政治に持ち込んだとして批判を浴びている。

インドネシアは過去に仮想通貨決済を禁止した経緯があるが、2023年には仮想通貨分野への取り組みを強化している。2023年7月21日には国家仮想通貨取引所を立ち上げた。同取引所は、インドネシア国内の規制当局が監視する。インドネシア政府によると、同プラットフォームは、国内で唯一、デジタル資産の交換が合法な場所となる。