アメリカの中間選挙における4つの激戦州にて、投票予定である800人の有権者を対象とした調査が行われた。その結果、大多数の有権者が非中央集権化に関するアイデアに賛同しており、ホドラー(仮想通貨の長期保有者)である有権者も多いとみられることが分かった。
ベンチャーキャピタル企業であるハウン・ベンチャーズが9月29日、ビジネスインテリジェンス企業であるモーニング・コンサルトが行った調査に関して、報告書を公開した。その報告書によれば、ニューハンプシャー州、ネバダ州、オハイオ州、ペンシルバニア州で調査の対象となった有権者のおよそ5人に1人が、仮想通貨あるいは非代替性トークンを所有していると述べたという。それに加えて、インターネットは「コミュニティによって所有され、コミュニティによって管理される」べきであり、「市民が自分たちの情報を自らより強力にコントロールできるようにする」べきであると回答者の91%が考えているという。

「この調査結果は重要なものだ。有権者がWeb3に関連する価値観に基づき自らの投票行動を決定していること、非中央集権的なインターネットの障害となるような候補者には投票しないであろうということを、反映した結果となっている」とハウン・ベンチャーズは述べている。「民主党と共和党はいかにWeb3に関する政策を打ち出し、政治活動に利用するかを考えている。そんな中で有権者は、Web3の価値観を認めない候補者ではなく、支持する候補者に当選して欲しいと考えているということだ」。
Today, we're sharing a poll commissioned by Haun Ventures and conducted by Morning Consult of likely 2022 midterm voters in four key swing states (OH, PA, NH and NV) that surveyed voters’ views on web3 and how they might impact their vote in November. https://t.co/NhMSviztDJ
— Haun Ventures (@HaunVentures) September 29, 2022
同調査には、回答者は若干だが民主党を支持する傾向が高かったと記されている。しかし、非中央集権的かつ民主的なインターネットを発展させることは、党派を超えた課題のように思える。民主党も共和党も、Web3の規制における「政府の能力に関しては懐疑的である」という。ハウン・ベンチャーズによれば、調査対象となった有権者の55%はインターネットを非中央集権化する政策に反対する候補者には投票しないとみられるという。また、調査の対象となったホドラーのうち72%は、デジタル資産を所有する理由として、「より民主的で、公正で、多くの人々の役に立つ経済システムを望んでいるから」と述べたという。
「この調査によって明らかになったことがある。これらの激戦州において、Web3を重視する有権者たちは、今や中流階級の有権者層においてかなりの割合を占めている。そして、アメリカ全体の人口と比べて、こうした有権者はより若く、多様であるということだ」
