クリプト・ドットコム(Crypto.com)の独自チェーン「クロノス」のネイティブトークンであるCROは、先月にトランプ・メディア・グループがCRO保有戦略を発表して以降、強い売り圧力に直面している。
8月26日、トゥルース・ソーシャルを運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)は、64億ドル規模のCROトレジャリーを発表した。
この発表を受け、CRO価格は直後に40%急騰した。しかしその後は下落が続き、木曜日には0.19ドルを割り込み、発表前の水準に近づいた。
時価総額は60億ドル消失
トランプ関連ニュースによる高騰でピークを付けて以降、クロノスは時価総額で60億ドル超を失い、発表時点の66億ドルにまで縮小した。
CROは時価総額ランキングで上位30銘柄から外れ、現在は33位に位置している。
一部の市場参加者はCROの将来価格に期待を寄せる一方で、トークンのユーティリティや需要不足を指摘する声も多い。
「実際の変化が必要だ。CROは再び“トランプ・ポンプ”をすべて吐き出すだろう。このトークンには需要がゼロだ。チェーンはゴーストタウンで、ユーザーは存在しない」と、ある投稿者はXでコメントした。
Redditでは「この提携が発表されたときに予想した通り、やはりラグられた」と懐疑的な意見も寄せられている。
市場全体の売りと一致
一方で、今回のCRO下落は市場全体の売りと一致していると見る向きもある。
「今は血の海だ。市場全体が崩れている。CROのせいじゃない。9月はいつもこんなものだ」とあるRedditユーザーは木曜に投稿した。
実際、過去1週間で仮想通貨市場は大きな売り圧力に晒され、木曜にはビットコイン(BTC)は11万ドルを割り込んだ。
また、投資家心理を測る代表的指標である恐怖強欲指数は金曜に30を下回り、2025年4月以来の低水準となった。
それでもクリプト・ドットコムの最高経営責任者(CEO)であるクリス・マルシャレク氏は、CRO下落について公のコメントを避けている。
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