SBI出資の仮想通貨ウォレット企業、FATF規制順守のためプラットフォーム立ち上げへ|個人間取引への規制も見込む

規制順守を目指したモバイル版のハードウォレット開発を手掛けるクールビックス(CoolBitX)のマイケル・オウCEOが、コインテレグラフ日本版の取材に答え、金融活動作業部会(FATF)が発表したガイダンスに遵守することを目指したプラットフォームを今後2、3ヵ月で立ち上げる予定であると明かした。

クールビックスは、SBIが出資するブロックチェーン企業。高いセキュリティと使い勝手の良さを追求している他、SBIが昨年2月に投資してからは規制順守を重視。KYC (顧客確認)やAML(アンチマネーロンダリング)に対する義務を果たすプロダクト開発を進めている。

先日発表されたFATFのガイダンスをめぐっては、仮想資産サービス提供者(VASP)間でどのように利用者の取引情報をシェアするかをめぐり技術的な課題などが指摘されていた

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新たなプラットフォームには、すでに「3ヵ国から6つのトップレベルの取引所」が参加を決めている。VASP間での取引のほか、VASPと個人のウォレット、個人のウォレット同士の取引にも対応。立ち上げ後はFATFと金融庁に報告し、取引所が「トラベル・ルール」の問題をどのように解決できるか説明するという。

また、プラットフォームは「この業界の将来のため」に「無料」で使えるようにする予定。SWIFTのように参加する取引所も共同オーナーになるという形態を取るそうだ。

現在のところ、FATFが規制対象にしているのはVASP間の取引のみ。ただオウ氏は「それはあくまで現状の話」と指摘。FATFの担当者の話を聞いている限り、「6・12ヵ月ごとに規制を見直すかどうか検討することになっている」とし、次のように続けた。

「もしあまりの多くの取引が個人のウォレットを通してテロリストや資金洗浄者などに流れていることが分かれば、FATFは残りの2つのケース(VASPと個人ウォレットと個人のウォレット同士)の規制に乗り出すと我々は考えている

トラベル・ルールで取引所などVASP同士の取引が規制されることで、個人間での取引数が増えることを懸念する声も出ていた