コインチェック(東京・渋谷区)は26日、リップル(XRP)とファクトム(FCT)の入金と購入を再開したと発表した。これによりコインチェックが取り扱う仮想通貨全てで取引が可能となる。今年1月26日に発生した仮想通貨の流出事件からちょうど10か月、仮想通貨取引の正常化にこぎつけた形だ。

コインチェックは10月30日に新規口座開設とビットコインキャッシュ(BCH)やライトコイン(LTC)などの一部仮想通貨の入金・購入を再開。さらに11月12日にイーサリアム(ETH)とNEM(XEM)、リスク(LSK)の入金・購入を再開していた

仮想通貨取引所コインチェックの現在の入出金状況

コインチェックの仮想通貨サービス再開状況(11月26日コインチェック発表資料より)

コインチェックは1月26日の仮想通貨の不正流出事件を受け、サービスを停止していた。今年4月にマネックスグループの傘下に入り、経営管理態勢や内部管理態勢の強化を進めてきた。今回の全通貨の取引再開は、マネックスの下でのサービス再開の動きの中で象徴的な出来事だろう。マネックスの松本大CEOは10月29日の決算会見の中で「業務が再開できれば、早期に黒字化できる」と自信をのぞかせていた。次の大きな節目は、金融庁から「仮想通貨交換業」の登録を受け、「みなし業者」の立場を脱する時になるだろう。