米国有数の仮想通貨取引所であり、ウォレットサービスも提供するコインベースは28日、西海岸のオレゴン州ポートランドに新たなオフィスを開設する計画を明らかにした。
コインベースのブログに掲載された声明によると、「非常に才能あふれる革新的なオープンソースのブロックチェーンコミュニティ」のため、ポートランドに決まる前にいくつかの都市が検討されたという。
新オフィスについては7年間の賃貸契約を結び、今後数週間のうちに改装を始める模様。ブログによれば、コインベースは今年ポートランドの経済に最大100件の雇用を生み出す予定で、同社の成長によってはさらなる求人も見込まれる。
今月、コインベースが現在の成長スピードに対応できておらず、圧倒されてしまっているという批判が寄せられていた。Mashableが情報公開法(FOIA)に基づいて5か月間かけて入手した文書には、コインベースのユーザーが申し立てた苦情が134ページに渡って記載されている。
資金の使いづらさや、アクセスから閉め出されるストレス、満期資金の未受け取り、口座間の資金移動がやりづらいといった苦情が見られる。Mashableは、これらの申し立てが「厄介なパターン」を形成しており、ユーザーの損失や不便性がコインベースの運営の問題にされている状況があるとしている。
コインベースは今月、日本市場への参入計画も発表した。日本の金融庁へのライセンス申請を「1年以内」に行うという。昨年4月の資金決済法の改正を受け、日本で操業する仮想通貨取引所はすべて、金融庁に申請して適切なライセンスを受けることが義務付けられている。
12年に創業したコインベースは2000万以上のユーザー数を誇り、取引規模は1500億ドルに上る。現在取引可能な通貨はビットコイン(BTC)、ライトコイン(LTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)で、イーサリアムクラシック(ETC)も間もなく加わる予定。ETCが将来的にコインベースでサポートされるという発表の後、価格が25%上昇した。