米コインベースが4日、公式ブログの投稿で、同社が運営する仮想通貨取引所GDAXにおいてリップル(XRP)またはその他の仮想通貨の扱いを始めるのではという噂を否定した。

 同社のブライアン・アームストロングCEO氏は短期的にいかなる仮想通貨を追加するという決定はないとのべた。

 「内部の専門家で構成される委員会が新たな資産を上場させるかどうかを決定する責任を負っている。これらの人物は全員コインベースの職員であり、秘密保持義務と取引制限が課せられている。また、本声明発表時点でGDAXとコインベースのどちらも新たな資産の取り扱いを始める決定はされておず、これに反する内容の声明は不正確であり弊社が承認したものではない。」

 これに先立ってネット上ではGDAXにリップル(XRP)が上場するのでは、という噂がRedditやツイッターで流布していた。相場が過熱する中、コインベースも火消に動いたかたちだ。

 同声明が発表されてすぐ、リップルの時価総額は約17兆円から14兆円へと下落した。

Ripple Charts

くすぶるインサイダー取引疑惑

 今回の声明の背景にあるのが、12月上旬に実施されたコインベースにおけるビットコインキャッシュ上場の際のインサイダー取引疑惑だ。ビットコインキャッシュ上場の情報を知るコインベース職員が、公式発表の二日前に他人にリークしたといわれている。これを知った仮想通貨コミュニティは激怒。非難の渦が巻き起こった。

 これを受けアームストロングCEOは真相解明を約束し、関係した職員や業者を告訴する構えを見せていた。

 だからコインベースは、このような情報リークを完全に遮断できるようになるまで新たな仮想通貨の取扱いをはじめることはないだろう。

 ライトコイン創始者で元コインベース幹部のチャーリー・リー氏は「コインベースはもっぱら新たな仮想通貨を扱うことはないだろうし、そのことについて嘘をつくはずはない。最近ビットコインキャッシュ上場で皆を驚かせたおかげでひどくたたかれた直後だからだ」としている。