仮想通貨(暗号資産)取引所コインベースは29日、ステーブルコインDaiを保有するユーザーに最大で2%の金利を提供すると発表した。
コインベースの公式ブログによると、対象となるのは米国、英国、オランダ、スペイン、フランス、オーストラリアの6カ国のDai保有者。新プログラムである「Dai Rewards」を通じて年率で最大2%の利回りを得ることができるようになったという。口座に1ドル以上のDaiを保有する顧客に毎日支払い、初回のリワードは5営業日以内に支払うとしている。
コインベースは10月にもステーブルコインのUSDC保有者向けに同様のプログラムを開始。当初、毎月1.25%の金利を提供していたが、6月には0.15%の年利に引き下げた。コインベースはステーブルコインのリワードについて、「普通預金口座や国債の利回りが記録的な低水準にある中で、仮想通貨で受動的に収入を得る手段を提供する」としている。
銀行のように振る舞う仮想通貨取引所
コインベースがDaiに設定する2%という値は、法定通貨の平均預金金利である1%よりも高い金利となっている。 これは従来の銀行が仮想通貨取引よりもリスクが低いとされていることからも当然の数値のように感じられる。
一方で米国の規制当局は7月22日、銀行に対し、仮想通貨カストディの許可を与えた。しかし、伝統的金融機関がどのように仮想通貨を組み込むのかは現時点では不明となっている。米国仮想通貨投資会社モルガン・クリーク・デジタルのアンソニー・ポンプリアーノ氏は「銀行はカストディサービスの構築を始めるだろう。銀行は仮想通貨企業を買収するだろう」と話しているように、銀行が今後仮想通貨を取り扱うことも増えるかもしれない。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン