米国最大の仮想通貨取引所コインベース がアルゴランド(ALGO)の上場を7月16日に発表した

アルゴランドは、昨年8月にコインベースのプロ向けトレーディングプラットフォームである「コインベース ・プロ」に上場していた。16日以降でコインベース本体で売買や送受金、保管、トレーディングができるようになる。

アルゴランドは分散化やスケーラビリティ、セキュリティーの改善など、ブロックチェーンインフラの技術的な問題解決を図るプロジェクトだ。2019年6月に設立し、既存のビジネスに対して分散型の経済圏で運営するための基盤を提供する。

先月にアルゴランド財団(The Algorand Foundation)は、ステーブルコインの「USDコイン(USDC)」をアルゴランドのブロックチェーン上でローンチすると発表。アルゴランドとUSDCを運営するサークルは、ALGOベースのUSDCを、パブリックチェーン上でスケーラブルな金融アプリケーションを構築しようとしている金融機関向けに、基本通貨としてアピールしていく。

また今年3月には新型肺炎コロナウイルスに関するオープンデータベースを作成するための調査を世界中で行うと明らかにした。

コインベースと最近の上場銘柄

コインベースには先月にDeFi(分散型金融)トークンCOMPが上場。DeFiブームを牽引した。また、カルダノ(ADA)が2020年末までに米国最大の仮想通貨取引所コインベースに上場するという観測も出ている。カルダノも最近価格の推移が好調な銘柄の1つだ。

アルゴランドの価格は、コインベースの上場を受ける形で急騰。過去24時間比で20%超のプラスとなっている。

(出典:Coin360 アルゴランド(ALGO)/米ドルの推移(1日)」)

コインベース効果

コインベースに新しく上場することで、特定の仮想通貨が上昇するという「コインベース効果」の存在も、仮想通貨コミュニティの中では言われている。これはコインべースへの上場発表直後には資産価格にプラスの効果があるというものだ。

ただ、コインメトリックスの今年6月のレポートによれば、その効果は「抑制的」なものとも指摘されている。

コインメトリックスによれば、対米ドル、ビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)を比較し、コインベースの上場発表前後10日の値動きを調べた結果、-1%~+14%の範囲で変動していた。OmiseGo(OMG)の上場が発表された際には、対ドルで144%のプラスとなっているが、コインメトリックスはこの数値は「外れ値」だと指摘している。またテゾス(XTZ)やチェインリンク(LINK)も対ドルで50%超の上昇となっていたが、OMGと同様の評価をしている。

レポートでは16の仮想通貨を調査したが、そのうち6つは取引所に上場してから10日後にマイナスの価格パフォーマンスとなっていた。3つは5%未満のパフォーマンスとなっていた。

コインベースが、検討中の上場候補の仮想通貨を発表した時の効果についても調査している。「検討中」と発表されたことによる直接的な影響は「少ない」と述べている。むしろ「発表時の市場トレンドが大きく関連する」と指摘している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン