サークルが自社の米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」をブラジルとメキシコの即時決済システムに統合した。

9月17日の発表によると、このステーブルコインは両国の銀行システム内で利用可能になった。サークルによれば、地元企業が現地通貨から米ドルへの交換なしで地元の金融機関から直接USDCにアクセスできるようになるという。両国の企業は、企業目的でこのステーブルコインを使用できるだけでなく、個人顧客にも提供できる。

「USDCへのアクセスにかかる時間が数日から数分に大幅に短縮され、長い決済プロセスで拘束されていた資本が解放される」と同社は語った。

この統合により、USDCはブラジルレアル(BRL)やメキシコペソ(MXN)などの現地法定通貨で利用可能になる。また、デジタルドルがブラジルの即時決済システム「PIX」やメキシコの同システム「SPEI」と統合されることも意味する。

2020年、ブラジル中央銀行は即時決済システム「PIX」を立ち上げた。このシステムにより、個人、企業、政府機関は電話番号だけで1日24時間リアルタイムの取引を行える。2024年8月時点で、この決済システムは国内で1億6800万人以上のユーザーを抱えている。

同様に、メキシコの「SPEI」はユーザーがモバイルアプリやオンラインバンキングプラットフォームを通じてリアルタイムで銀行間の送金を可能にする。同国の銀行間システムは20年間存在し、2023年には約330万件の取引を処理した

Market capitalization for stablecoins has reached $170 billion. Source: DefiLlama.

サークルの中南米への進出は、クロスボーダー取引へのより大きな参加を狙ったもので、これはステーブルコインの一般的なユースケースの1つだ。同社によると、米国からメキシコへの送金は2023年に630億ドルとなり、2022年以降7%増加し、メキシコ経済の最大4%を占めている。

メキシコはまた、米国の最大の貿易相手国の1つであり、年間8000億ドル以上の商品とサービスを取引している。ブラジルについては、年間6400億ドルの貿易額の約95%がドルで行われ、その中には米国との直接貿易約1200億ドルが含まれる。

DefiLlamaのデータによると、USDCの時価総額は現在350億ドルで、記事執筆時点で時価総額1180億ドルのテザー(USDT)に次いでいる。

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