中国のインターネット裁判所で、ブロックチェーン技術やAIを採用するケースが増加している。現地のニュースメディア、グローバルタイムズが4月25日に報じた。インターネット裁判所は主にインターネット関連事件を扱う裁判所で、オンラインで審理が行われる。

2019年の中国知的所有権保護に関するフォーラムで、2018年9月に設立された「北京インターネット裁判所」のチヨウ・オン氏は、これまで1万4894件のケースを扱ったとし、同裁判所は判決に、人工知能(AI)やブロックチェーンといった技術を採用していると述べた。

同氏は、これまでで41件がブロックチェーン技術を使用して解決したとし、40件はブロックチェーンによる明白な証拠によって示談での解決を選択したとしている。58件でブロックチェーンを採用して証拠を集めたり提供したりしているとし、以下のように述べている。

「現時点でAIは裁定を下すアシスタントで、正確さよりも効率のよさを優先している。公正な裁定は、人間による判断に最終責任がある。(中略)しかし我々は、壇上でAIが判決する光景を目にする未来に向かっている」

昨年12月、浙江省杭州市のインターネット裁判所で、オンラインライターの著作権を保護する目的でブロックチェーン技術の使用を認めた。

また昨年9月には、中国最高裁判所がブロックチェーン技術で認証した証拠は有効だとの判断をしている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Chinese Internet Court Employs AI and Blockchain to Render Judgement