仮想通貨チェインリンク(LINK)が1日で15%ほど上昇し、過去最高値の5.6ドルに到達した。チェインリンクを使う中国国営のブロックチェーンサービスネットワーク(BSN)が先週末に正式立ち上げとなったことが背景にあると考えられる。

LINK price over the past 12 months

出典:Nomics「LINK/米ドル(過去1年)」)

先月末、BSNがチェインリンクのオラクルネットワークをオフチェーンデータ処理のために使うことが明らかになっていた。BSNのコンソーシアムの創業メンバーには、チャイナモバイルや中国銀聯(ぎんれん)が含まれている。

チェインリンクは、イーサリアムのブロックチェーン規格ERC-20トークン。ネット上のデータをブロックチェーン上で適用できるように変換するプロジェクトで、オラクルとも呼ばれている。昨年にはグーグルが名前に触れただけで期待が高まり、LINKが暴騰したこともあった。

中国135のノードが立ち上げ

BSN立ち上げに詳しい関係者がコインテレグラフに対して話したところによると、中国の浙江省で135のノードがすでに立ち上がった。ただ、パブリックブロックチェーンとの統合はまだであり、同関係者は「早くても来月末までない」とみている。

フレーワーク・ベンチャーズのマイケル・アンダーソン氏は、LINK高騰とDeFi(分散型金融)の台頭が関係していると指摘。「DeFiセクターの大きな部分が、現在、チェインリンクを使ってオンチェーンのスマートコントラクトをオフチェーンのデータフィードにつなげている」と述べた。

また、中国政府がチェインリンクと彼ら独自のブロックチェーンサービスをつなげようとしたことも大きな価格要因となっていると述べた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン