ナイジェリア中央銀行(CBN)は、世界で初めて稼働する中央銀行デジタル通貨(CBDC)の1つである自身のプロジェクトが、国の金融安定を脅かすものではないと強調した。

この発表は10月9日に行われ、一部メディアで「eナイラ」がナイジェリアの金融安定を脅かすとの報道があったことに対応したものだ。

例えば、ナイジェリアの日刊紙Punchに掲載された記事では、CBNが最近公表した「デジタル通貨の経済」という報告書を引用している。この報告書では、CBNの専門家たちが、ナイジェリアの銀行の流動性の中でeナイラが0.2%のシェアを占め、その採用が徐々に拡大していると強調している。また、市民がeナイラのウォレットに保管されている資金は、商業銀行では利用できないという事実も認めている。この観察から生じる可能性のある非常に仮説的な脅威は、eナイラの完全な採用の場合に銀行が流動性を失ってしまうということだ。しかし、このような恐怖は、どのCBDCについても議論の基本的な理論的側面の1つだ。

CBNの発表では、メディアの主張を単純に否定している。「eナイラの構造は進化し続けており、すべてのインターフェースでユーザー体験を改善するための修正を続けている。我々は、金融包摂の向上などのためにも、ナイジェリア人がこの技術を受け入れることを奨励している」とCBNは語った。

15カ国の回答者を対象とした最近の世界調査によれば、ナイジェリアは世界で最も仮想通貨に精通した人口を持っている。ConsenSysとYouGovの共同研究によれば、ナイジェリア人の99%は、英国、米国、日本、ドイツなどの主要経済国の人々よりもWeb3についてより知識があるという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン