仮想通貨相場は12日、ほぼ全面安の展開となっている。株式市場の急落を受け、ビットコイン(BTC)をはじめとする主要通貨は軒並み下落した。マーケットからは市場の不確実性が高まったことで、投資家が現金化に動いているとも指摘されている。

出典:Coin360 18:20時点

ビットコイン(BTC)は前日比3.4%安の9450ドル、イーサ(ETH)は3.8%安の236ドル、XRPは4.2%安の0.192ドルで取引されている。

やはり「現金は王様」か

今回の仮想通貨市場の急落は、米国をはじめとする株式市場の急落を受けたものだ。米ダウ平均株価は、新型コロナウィルスの第2波への懸念から1800ドル超の下落となった

米トレードブロック(TradeBlock)のデジタル通貨リサーチディレクターのジョン・トダロ氏は、フォーブスに対して、「金ETF(上場投資信託)でさえ下落しており、現金への逃避の動きが出ている」と指摘している。

さらに仮想通貨企業LGOの共同創設者兼CEOのヒューゴ・ルノダン氏は、ビットコインをはじめとして、あらゆる資産で現金化の動きが出ていると主張する。

「以前として現金は王様であり、将来の見通しで不確実性が高まれば、投資家は『危険な』資産よりも現金を好む。…これは株式からビットコインまであらゆるマーケットで起こっている」

今後の値動きの行方は?

今後のビットコインの値動きはどうなるのか。一部のアナリストからはビットコインが8600ドルまで下落する恐れがあり、さらに7000ドルまで落ち込むとの悲観的な見方も出ている

一方、仮想通貨アナリストのThe Moonは、依然として楽観的な見方を示している

ビットコインのチャートは三角保ち合いの状況となっており、今後上抜ける確率は70%、下抜ける確率は30%だと主張している。株式市場が今後も下がり続けることになれば、ビットコインが下落する懸念があるとしている。

ビットコインが上抜けることができれば、最終的に1万1600ドルまで上昇できると予測。逆に三角保ち合いを下抜けてしまえば、7000ドル台まで下落すると指摘している。