カナダのビットコイン上場投資信託(ETF)発行会社の1つであるナインポイント・パートナーズは、ビットコインETF製品の二酸化炭素排出量を相殺する計画を発表した。

5月10日の発表によると、ナインポイントはカーボンオフセット・サービスプロバイダーであるカーボンXとパートナーシップを結んだ。パートナーシップの一環として、ナインポイントはファンドが保有するBTCのマイニングプロセスの環境への影響を相殺するため、管理手数料の一部をカーボンクレジット購入に充てる。

ナインポイントは3月に既存のビットコイン信託をビットコインETFに転換する計画を公表。4月にはカナダの証券規制当局にビットコインETFの目論見書を提出している

発表によれば、クリプト・カーボン・レイティング・インスティテュートがビットコインマイニングのエネルギー消費に関する推定値を提供する。また購入したカーボンクレジットはアマゾンの森林保護活動に充てられる。

ナインポイントのデジタル資産担当マネージングディレクターであるアレックス・タプスコット氏は、ブルームバーグに今回の取り組みの狙いを語っている。

「マイニングの二酸化炭素排出量を懸念している一部の投資家は、ビットコインETFへの投資を警戒しているかもしれない。私たちが行うのは、その問題の解決策となるものを作成し、彼らが必要とする選択肢を提供することだ」

ビットコインのマイニングを巡ってはその電力消費問題が批判されている。5月はじめには、電力商品問題を理由に州内でのBTCマイニングを3年間禁止する法案が、ニューヨーク州議会に提出された中国イランといった国でも、マイニングの電力消費と環境への影響の懸念から、規制当局による監視がますます厳しくなっている。