ブラジルの銀行が仮想通貨(暗号資産)企業へのサービスを拒否した問題で、ブラジル政府が銀行側を調査することを決定した。現地メディアのフォルハ・デ・サンパウロが報じた。
競争法を管轄する経済擁護行政委員会(CADE)は20日、ブラジル銀行が「行政上の決定」を理由に仮想通貨企業アトラスの口座を閉鎖した件について、調査を行っている。
このブラジル銀行の口座閉鎖の問題が発生した際、ブラジルの業界団体「仮想通貨・ブロックチェーン協会」がCADEに申し立てを行った。
2019年12月、ブラジル銀行側はサービス提供を強制する規制はないと主張。さらに仮想通貨市場は規制されてなく、マネーロンダリングの活動の場になる懸念があると指摘され、銀行側への調査は留保されていた。
今回、CADEは満場一致で調査を開始することを選択した。口座閉鎖やサービス拒否を正当化するための「合理的な証拠はない」と判断した。
「独立した仮想通貨ブローカーを金融システムの『リンボ(辺獄)』に押し込むリスクを回避するため(それはマネーロンダリングのリスクを高める可能性がある)、CADEはこの新興市場での競争を保護する義務を果たす必要がある」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン