バイナンスが開発したレイヤー1ブロックチェーン「BNBチェーン」のネイティブトークンであるBNBが、アップグレード計画と市場全体の上昇を背景に新たな史上最高値を記録した。
CoinGeckoによると、BNBは金曜日に初めて1111.90ドルに到達し、過去24時間で7.4%超、1週間では17.5%の上昇を示した。
この上昇は、企業トレジャリーによるBNBの積み増しが進む中で起きた。7月の最高値更新直後、アナリストは、トレジャリーによる購入や定期的なバーンが価格上昇に寄与し、さらなる上昇余地があると指摘していた。
資産運用会社スタンダードチャータードは5月、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)との連動した上昇を背景に、BNBが2025年に1275ドルへ到達すると予測していた。
仮想通貨市場全体も金曜日に上昇し、時価総額は1.6%増加して4.2兆ドルに達した。
BNBチェーンの指標も上昇
トークン価格の上昇に加え、BNBチェーンの総ロック価値(TLV)も増加している。分析プラットフォームDefiLlamaによると、過去1か月でアクティブアドレス数や取引高も増加した。
BNBチェーンのTLVは過去24時間で2.5%増加し、82.3億ドルに到達。同時に、先月のアクティブアドレス数は7324万件に急増し、過去最高を更新した。
取引高も上昇傾向にあり、9月には434万件と過去2番目に多い月間取引高を記録した(過去最大は6月の取引量だった)。
BNBのアップグレード計画
水曜日にはBNBチェーン上で活動するバリデーターと開発者が、新たな最低ガス代0.05gweiを採用。BNBチームはXへの投稿で、これによりユーザーにとってより速く安価な取引が可能になると述べた。
BNBチームは「次のステップはウォレット、CEX、取引プラットフォームが0.05gweiを採用し、ネットワークと整合させることだ。BNBチェーンをオンチェーン活動に最も魅力的な場として維持するために必要だ」とコメントした。
さらに、2025年後半から2026年にかけて、ブロックガスリミットを1億から10億に引き上げる計画があり、ユーザー需要に応え、分散型アプリケーションの円滑な利用を目指すという。
また2026年には、毎秒2万件の取引を処理し、150ミリ秒未満で承認できるブロックチェーンアーキテクチャを開発する意向を示している。来年にはネイティブのプライバシー機能、アップグレード可能な仮想マシン、より使いやすいツールの導入も予定されている。
2025年にすでに2つの大型アップグレード
今年に入ってBNBスマートチェーンは2つの大型アップグレードを実施した。6月に実施された「マクスウェル」アップグレードでは、ブロック生成の高速化、バリデーター間の調整改善、ネットワーク性能向上を目的としており、上昇への期待を高めた。
また4月には「ローレンツ」ハードフォークが実施され、ブロック時間が短縮され、バリデーター間のネットワーク機能が強化された。これによりBNBチェーンはレイテンシーに敏感なアプリケーションにより適した環境となった。
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