ブラックロックとフィデリティのビットコイン現物ETFが米国で過去30年に上場したETFの中で最も大きい資金流入を獲得した。取引開始1ヶ月目に樹立された記録だ。

ブルームバーグ・インテリジェンスのデータによると、ETF30年の歴史の中で取引開始から17日間で30億ドル(約4400億円)を超える資金流入を確保したのは5500を超えるETFの中でブラックロックのビットコインETFであるIBIT(iシェアーズ・ビットコイン・トラスト)とフィデリティのFBTCのみだ。

ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は2月8日30年の歴史で5535ETFが立ち上げられたが、IBITFBTC30億ドルを超え、トップ25のETF資産規模ランキングトップ2に名を連ねた」とツイートを更新した。

ビットコイン現物ETFの立ち上げ以前はブラックロックの「iシェアーズ・クライメイト・コンシャス&トランジション MSCI USA ETF」が2023年6月8日の立ち上げ時点で、初月に最も多くの資産流入を記録した。22億ドルの規模だった。IBITとFBTCはそれぞれ30億ドルを超えMSCI USA ETF の約1.5倍の資金を集めた。資金流入の勢いが止まらないブラックロックとフィデラリティのETFを「文字通り前例のない」と強調した。

取引開始1月目ETFの資金流入トップ10 出典: Bloomberg Intelligence

ARK 21シェアーズのビットコイン現物ETF(ARKB)とビットワイズ(BITB)のビットコイン現物ETFもトップ25に入り、それぞれ20位と22位にランクインした。プロシェアーズ・ビットコイン戦略ETFも、2021年10月に先物商品として立ち上げられ、7位にランクインした。

バルチュナス氏は、ブルームバーグ・インテリジェンスのデータが、グレースケールのGBTCのように信託から変換されたETFや、ETFに変換された約100の投資信託を除外していると指摘した。バルチュナス氏は、グレースケールのビットコインETFからの大量の資金流出がビットコイン現物ETFの流動性パフォーマンスを減少させているが、それだけでこれらの成果に影響が出るとは考えにくいとした。

一方、IBITとFBTCのパフォーマンスは、今年の流動性が最も大きいETFと比較しても際立っている。ブルームバーグのデータによると、2月5日の数値から、ブラックロックのビットコインETFは5位に位置しており、FBTCも遠くない8位に位置している。S&P 500を追跡する3つの広範なインデックスファンドとバンガードのトータルストックマーケットETFだけがIBITを上回っている。

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン