仮想通貨デリバティブ取引所ビットメックスの元CEOであるアーサー・ヘイズ氏は、米当局に自首する方向で交渉を行っている。米当局は昨年10月、ビットメックスとヘイズ氏ら幹部4人を告発していた

2月16日に裁判所のテレカンファレンスの議事録によれば、ヘイズ氏が4月6日にハワイで自首することになるという。ヘイズ氏らビットメックスの元幹部らは、米銀行秘密法に違反したとして、司法省と商品先物取引委員会から訴追されている。

議事録には、米連保検事補のジェシカ・グリーンウッド氏のコメントが記載されている。グリーンウッド氏は、ヘイズ氏と交渉していることを明らかにしている。ヘイズ氏は現在シンガポール在住しており、弁護士側はヘイズ氏が引き続き海外に居住することを希望しているが、裁判にかけられた場合には訴訟のために出頭する予定であると述べている。

「私たちは、自首の手法について弁護士と話し合いをしている。彼は、ハワイでの出頭することを提案した」と、検察側は説明している。

「彼は最初にハワイで出頭し、リモートで裁判に出廷する、その後、彼は海外に住み続け、必要に応じて出廷するために米国を訪れる。当然、裁判があれば、彼はニューヨークでの裁判のために出廷するだろう」

グリーンウッド氏はまた、ビットメックスの共同所有者であるベン・デロ氏が月末までにニューヨークで自首する予定であることを明らかにしている。デロ氏は現在英国におり、同国では海外旅行が禁止されているが、検察側はFBIや国境警備局と協力し、同氏を米国に移送するための手続きを行っているという。

また出頭を拒否している共同所有者の1人グレゴリー・ドワイヤー氏については、彼が現在居住しているバミューダから引き渡されるための手続きが開始されているという。

ビットメックスのCTOだったサミュエル・リード氏は、昨年10月ビットメックスが起訴された際、米マサチューセッツ州で逮捕された。同月に500万ドルの保釈金を支払って保釈されているが、裁判に出廷している。

裁判官は、現在のところ審理スケジュールを確立することは「合理的に可能ではない」と判断した。裁判官は5月にフォローアップ会議を設定した。

ヘイズ氏は、最近インターネット上での活動を再開している。今年2月、久しぶりに自身の見解を披露し、ゲームストップ株騒動を受け、レガシープラットフォームからボイコットするべきだと主張していた。