米司法省の当局者は、仮想通貨取引所ビットメックスがマネーロンダリング防止(AML)プログラムを運営せず、銀行秘密法(BSA)に違反したとして、同社が有罪判決を受けたことを発表した。
7月10日の発表によると、米国のデイミアン・ウィリアムズ検事は、ビットメックスが2015年から2020年にかけて「適切なAMLプログラムを確立、実施、維持することを故意に怠った」と述べた。今回の告発は、2022年に行われた取引所の創設者や従業員に対する刑事訴訟手続きでの証言に起因するようだ。
「ビットメックスは、大規模なマネーロンダリングや制裁回避スキームの手段として利用され、金融システムの完全性に対する深刻な脅威をもたらした。今日の有罪答弁は、仮想通貨企業が米国市場を利用する場合、米国法を遵守する必要性を改めて示している。」

米国の検事によると、ビットメックスは顧客確認基準を含むAMLプログラムを実施せず、代わりにユーザーにメールアドレスの提供を求めるだけで、AML要件を無視していたという。創設者のアーサー・ヘイズ氏、ベンジャミン・デロ氏、サミュエル・リード氏は、この要件が米国拠点のユーザーに影響を及ぼすことを知りながら連邦法に違反していたと判断された。
ビットメックスと運営元のHDRグローバルトレーディングリミテッドはセーシェル共和国に法人登記されている。この取引所の責任者は最大5年間の禁錮刑と罰金を科される可能性がある。
2022年、裁判所はヘイズ氏、デロ氏、リード氏に対し、米商品先物取引委員会が提起した訴訟で合計3,000万ドルの民事罰を支払うよう命じた。三人はBSAのAML要件違反を認めた後、それぞれに執行猶予が言い渡された。
米国の裁判所は現在、破綻した仮想通貨取引所FTXおよびアラメダリサーチに関連する人物の量刑を準備中である。10月から、ニューヨーク南部地区のルイス・カプラン判事はFTXの共同創設者ゲイリー・ワン氏および元エンジニアリングディレクターのニシャド・シン氏を刑務所に送るかどうかを検討する。元CEOのサム・バンクマン-フリード氏は裁判と有罪判決を経て25年の刑に服している。