「歴代最高の月」である4月の仮想通貨ビットコイン(BTC)は、若干のマイナスでスタートを切った。
過去24時間で2%ほど下落し、6300ドル付近で推移している。3月の暴落以降でビットメックスのビットコイン保有量が激減しているというデータが明らかになっており、これまでのマーケットの秩序が崩れてきているようだ。
(出典:Coin360 日本時間4月1日午後18時30分)
ビットメックス ビットコイン流出止まらず
ビットコインが50%以上下落した先月13日以降、100倍レバレッジが人気のビットメックスからビットコインの流出が続いている。3月29日時点でビットメックスは24万4000BTCを保有。3月13日時点では31万5000BTCを保有していたことから、22%以上のビットコインを失ったことになる。
(出典:CoinMetrics 「ビットメックス保有のビットコインの数」)
ビットメックスは先月13日、同取引所に対してサービス拒否攻撃(DDoS攻撃)があったと発表した。暴落時には一時的にビットメックスでアクセスができない状態が続いていた。
ビットコインにとって初めての景気後退。プロの投資家も「ノーマンズランド(不毛地帯)」と呼ぶほどビットコインの先行きが不透明な状況だ。現金化に走る投資家による投げ売りは現状では収まったようだが、今後本当に有事の際の安全資産として機能するのか答えは出ていない。
また、5月に推定されているビットコインの半減期の影響がすでに織り込まれているのかも不透明要因だ。ビットコイン半減期ではマイナーに支払われる報酬が半減されることから、新たに市場に供給されるビットコインの量が減る。
テザー 時価総額増加
仮想通貨市場暴落を受けてステーブルコインが軒並み好調だが、米ドルと連動するテザー(USDT)も順調に発行量を伸ばしている。
コインメトリックスによると、3月1日以降でイーサリアム基盤のテザーは14億ドル(約1500億円)、トロン基盤のテザーは1億6500万円(約176億円)が新たに発行された。オムニ基盤のテザーの発行は安定している。
(出典:CoinMetrics 「テザーの時価総額」)
テザーの時価総額は現在64億ドル(約6850億円)となっている。