韓国の大手仮想通貨(暗号資産)取引所ビッサム(Bithumb)が、新規株式公開(IPO)を計画している。現地メディアが報じた。

6月24日のMoneyTodayの報道によれば、ビッサムを運営するビッサムコリアが、サムスン証券を主幹事として、IPOの準備に入った。

ビッサムが韓国でIPOを行う上で障害となっていたのは、韓国における仮想通貨課税の問題があったが、韓国政府は今月17日に7月に仮想通貨課税を定めた新たな税制改正案を出す方針を明らかにした。

これにより「これまで仮想通貨の定義が難しく、資産価値が不透明だった」問題が解消され、事業性や企業価値を評価することができる対象となるとの見方も出ており、IPOの環境が整ったとの判断のようだ。

ただ今後ビッサムがIPOを行うとなれば、ガバナンスなどの問題も浮上する可能性があると、地元の証券業界関係者はMoneyTodayにコメントしている。

「ビッサムがIPOをする場合、価値評価の問題もあるだろうが、企業の内部統制の問題や仮想通貨自体の不確実性などの変数もある」

ビッサムは過去にも株式上場を検討していた。2019年1月、CNBCはビッサムの親会社ブロックチェーン・エクスチェンジ・アライアンスが、米国の上場企業を買収し、「逆さ合併」の形で米国で上場することを計画していると報じた。しかしこの計画はその後、失敗したようだ。

コインテレグラフはビッサムに連絡を取ったが、記事公開時点で返答を得ることができなかった。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン